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医療用微小金属材料の特性改善を目指した表面強化処理

研究課題

研究課題/領域番号 19760493
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 構造・機能材料
研究機関九州大学

研究代表者

中島 孝一  九大, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (30363378)

研究期間 (年度) 2007 – 2008
研究課題ステータス 完了 (2008年度)
配分額 *注記
2,350千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 150千円)
2008年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2007年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワード微小金属材料 / 窒素 / 表面強化処理 / 強度
研究概要

本年度は、医療用金属材料の機械的性質に及ぼす窒素吸収処理の影響を調査した。汎用の医療用材料として用いられているオーステナイト系ステンレス鋼(SUS316L)の板材(厚さ:0.6mm)を、100%窒素ガス雰囲気にて1200℃で10分〜10時間保持し、窒素濃化層の厚さを種々変化させた。オーステナイト系ステンレス鋼の硬度上昇量は固溶した窒素濃度に比例することから、窒素濃化層の厚さの評価は硬度試験により実施した。試料の厚さ方向の硬度の勾配はシミュレーションで見積もられる窒素の濃度勾配とよく一致しており、理論値どおりの窒素濃化層が形成されていることを確認した。このようにして得られた各試料に対して引張試験による力学的性質の評価を行い、以下の知見を得た。(1)オーステナイト系ステンレス鋼の降伏応力は、短時間の窒素吸収処理により急激に上昇し、その後の長時間処理を施してもほとんど変化しない。(2)一方で、引張強さは窒素吸収処理の時間に伴い単調に増加し、窒素が内部まで十分に吸収された際に最大の値を示す。以上のことから、医療用の薄鋼板(厚さ0.6mm程度)では、その降伏応力は材料の表層の性質に、引張強さは材料内部の性質に依存することが示唆された。表層に濃化した固溶窒素原子により表面からの転位の放出が抑制されるため、短時間の窒素濃化処理により顕著な降伏応力の上昇を示したと考えられる。また、処理時間によらず窒素吸収処理を施すことによって、孔食に対する耐食性が大幅に改善されることも明らかとなった。

報告書

(1件)
  • 2007 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 固相窒素吸収法による準安定オーステナイト鋼の水素吸蔵特性の制御2007

    • 著者名/発表者名
      岳辺秀徳, 中島孝一, 土山聡宏, 高木節雄
    • 学会等名
      日本鉄鋼協会第154回秋季講演大会
    • 発表場所
      岐阜大学
    • 年月日
      2007-09-20
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

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公開日: 2007-04-01   更新日: 2016-04-21  

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