研究概要 |
焼結鉱の焼成過程における生成融液であるカルシウムフェライト(CF:CaO?Fe2O3)系融体を一定温度(1673,1773または1873K,大気中)で溶融し,粘度の時間依存性を測定した.いずれの温度で溶融した場合もカルシウムフェライト系融体の粘度は,時間とともに低下した.また,CFに5wt%のSiO2またはAl2O3を添加した融体においても同様の現象が確認された.カルシウムフェライト系融体と同様にFe2O3を含有する40mol%CaO-40mol%SiO2-20mol%Fe2O3融体の構造と粘度の時間変化の関係から,カルシウムフェライト系融体の時間経過に伴う粘度低下は,融体中のFe3+の配位数変化によるものと推測された.
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