研究課題/領域番号 |
19760547
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
触媒・資源化学プロセス
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
草場 一 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 助教 (20363351)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,650千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 450千円)
2008年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2007年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | ペロブスカイト型酸化物 / 温度スイング吸着法 / 酸素分離 / 温度スインダ吸着法 |
研究概要 |
本研究では酸素分離用材料として、酸素イオンおよび電子導電性を併せ持つ混合導電性ペロブスカイト型酸化物に着目した。CoやFeを含有するペロブスカイト型酸化物は広い温度域で高い選択的酸素収脱着能を示すため、中温廃熱温度域での温度スイング吸着法による酸素分離が可能である。そこでこれらの酸素空孔を有するペロブスカイト型酸化物を中心とした材料設計や酸素収脱着挙動の解析などを通じ、主として基礎学術的なところに重点を置いた研究展開を目的とした。SrCo0.4Fe0.6O3-、La0.1Sr0.9Co0.4Fe0.6O3-を圧力および圧力-温度スイング下で比較することで、相転移を利用した酸素収脱着法による酸素分離の有用性を熱重量分析にて評価した。その結果、ペロブスカイト-ブラウンミラライト相転移が生じるSrCo0.4Fe0.6O3-の方が良好な特性を示すことから、中温度域(500〜600℃前後)でペロブスカイト型酸化物を用いて収着法により酸素を分離する場合には、ブラウンミラライト型構造へ相転移するような系あるいは条件を起用することが有効であることが分かった。次に、作製した固定床流通装置を用い、SrCo0.4Fe0.6O3-の圧力スイング下での酸素収脱着挙動を評価した。流通系や酸素センサの改良を行った結果、熱重量分析法に比べてより精度の高い結果を得ることに成功した。また、酸素収脱着速度について、表面反応およびバルク拡散律速モデルによる理論式とのフィッティングを試みたところ、収着過程では良好な結果が得られた。一方脱着過程では、上述のモデルのみでは良好なフィッティング結果が得られないため、相転移などによる他の律速過程の影響によるものであることが示唆された。
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