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プラントアクティベータが植物の対植食者防衛システムにおよぼす影響の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19780045
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 応用昆虫学
研究機関独立行政法人農業生物資源研究所

研究代表者

前田 太郎  農業生物資源研, 研究員 (50414941)

研究期間 (年度) 2007 – 2009
研究課題ステータス 完了 (2008年度)
配分額 *注記
2,660千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 360千円)
2008年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2007年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードプラントアクティベータ / 揮発性化学物質 / 天敵 / 行動製御 / 誘導抵抗性 / 情報化学物質 / 植食者 / ハダニ
研究概要

天敵類の多くは、植食者(害虫)に加害された際に植物が産生する情報化学物質に誘引されて害虫を発見する。この植物の情報化学物質の生産は、植物の植食者に対する誘導防衛機構であると考えられている。一方、病害に対する誘導防衛を活性化する物質として、プラントアクティベータ(PA:誘導抵抗性活性化物質)が市販されている。PAは植物のシグナル伝達系を活性化するため、植食者の食害に対する誘導防衛反応を植物に引き起こす可能性がある。
天敵誘引性揮発性化学物質の生産に効果の高いプラントアクティベータを絞り込むため、アグリボEX(アグリボ株式会社製)、ジャスモメート液剤(明治製薬)ブイゲット粒剤(目本農薬製)、オリゼメート粒剤(明治製薬)を、天敵誘引性揮発性化学物質増強のためのプラントアクティベータ候補として試験した。コントロールとして蒸留水を用いた。これらの薬剤をインゲンマメ、チャに葉面散布後、インゲンマメにはナミハダニ、チャにはカンザワハダニを加害させた。ハダニ加害10日後に、生産される揮発性化学物質を揮発性物質保持体(SPMEファイバー)に吸着させ、ガスクロマトグラフィー分析装置により比較解析を行った。その結果、インゲンマメでは天敵誘引性の揮発性化学物質の発生は確認されたものの、供試した薬剤による生産量の増加は認められなかった。一方、チャではアグリボEX、ジャスモメート液剤、オリゼメート粒剤では、揮発性物質量に差は認められなかったが、ブイゲット粒剤処理した場合に揮発性物質の生産量の増加が認められた。これらの結果から、プラントアクティベータの種類によって植物に及ぼす影響が異なることが示された。これはそれぞれの薬剤が働く作用機作が異なるためであると考えられる。また、同じ薬剤であっても、植物種によって受ける影響が異なることから、植物の防衛メカニズムの発現メカニズムが異なることが示唆された。

報告書

(1件)
  • 2007 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] プラントアクティベータ処理による植食者誘導性植物由来揮発性物質量の変化2008

    • 著者名/発表者名
      石割隼人・前田太郎
    • 学会等名
      第52回日本応用動物昆虫学会
    • 発表場所
      宇都宮市
    • 年月日
      2008-03-26
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] 植物の誘導防衛を利用した害虫防除の可能性〜匂いと天敵利用を中心として〜2008

    • 著者名/発表者名
      前田太郎
    • 学会等名
      平成19年度静岡県植物防疫協会(第3回)研究会
    • 発表場所
      磐田市
    • 年月日
      2008-01-15
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] 植食者誘導性植物揮発性成分を利用した天敵の餌探索2008

    • 著者名/発表者名
      石割隼人・前田太郎
    • 学会等名
      平成19年度静岡県植物防疫協会(第3回)研究会
    • 発表場所
      磐田市
    • 年月日
      2008-01-15
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] ケナガカブリダニが好むハダニ加害葉匂い成分の分析・合成および生物試験2007

    • 著者名/発表者名
      石割隼人・前田太郎
    • 学会等名
      第16回日本ダニ学会
    • 発表場所
      千葉市
    • 年月日
      2007-10-26
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

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公開日: 2007-04-01   更新日: 2016-04-21  

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