研究概要 |
Yersinia intermedia培養上清中のStaphylococcus aureusバイオフィルム形成抑制因子は、分子量3,000以下の耐熱性物質であることを明らかにすることができ、また、同時に当該物質は両親媒性物質であることを示唆する結果が得られた。そこで、数十種類の食品添加物について、S. aureusのBF形成抑制に関してスクリーニングを行ったところ、界面活性剤として使用されているショ糖脂肪酸エステルが極めて高い活性を有していることを発見することが出来た。次に、Y. intermedia同様、Escherichia coliの培養上清もS. aureusのBF形成抑制活性を有するので、E. coliのランダムトランスポゾン変異株ライブラリーを構築し、16,704株のスクリーニングを行ったものの、残念ながら、現在までに当該活性を有さない株は得られていない。このことから、当該物質の生産に関わる遺伝子が成育にとって必須である可能性が示唆された。
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