研究課題/領域番号 |
19780073
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用生物化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
村井 倫子 (加藤 倫子) 京大, (連合)農学研究科(研究院), 助教 (40322151)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,790千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 390千円)
2008年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2007年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | プロペプチド / 分子内シャペロン / タンパク質の構造形成 / 分子ディスプレイ |
研究概要 |
細胞内での品質管理としてタンパク質分解を担うプロテアーゼの多くは、合成・輸送過程でのタンパク質分解作用を抑制しておく必要から不活性な前駆体酵素として合成される。多くの前駆体のプロペプチドはその活性阻害の役割の他に、分子内シャペロンとして機能し、正しいフォールディングを導き、個々の機能を有した成熟体酵素の立体構造の形成を促す。研究代表者はパン酵母液胞局在カルボキシペプチダーゼYとその前駆体をモデルとして生化学的な手法による構造安定性、変性過程の違いから、本酵素の前駆体のプロペプチドも分子内シャペロンとして機能していることを結論付けた。本研究では、プロペプチドのどの領域と成熟体のどの領域が相互作用し、また、どの領域が核となってフォールディングしていくのを調べるため、従来当分野にはなかった"酵母分子ディスプレイ法"を導入した。本年度は、フォールディングに関わるプロペプチドのKey領域あるいはKey残基を明らかにするため、まず(1)断片化プロペプチドと成熟体CPYの共発現プラスミドの作製を行った。次に(2)共発現プラスミドによる酵母の形質転換を行ったところ、プロペプチドを共発現しない場合は成熟体CPYは表層に発現されず、共発現させた場合のみ成熟体CPYは表層で活性型として発現することが分かった。これは、プロペプチドが成熟体CPYの構造形成に関り、本解析にこの共発現システムが適用できることを示している。さらに(3)プロペプチドのdeletion変異体を各種作製し、これと成熟体CPYを共発現させたところ、プロペプチドの特定の領域を欠損させると成熟体CPYの活性は見られず、成熟体CPYのフォールディングに大きく関わるプロペプチドの領域を推定することが出来た。現在は、他の手法により、本領域の重要性を検討している。
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