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東南アジアにおける森林環境の人為改変が菌食性昆虫の群集構造に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 19780123
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 林学・森林工学
研究機関京都大学 (2008-2009)
総合地球環境学研究所 (2007)

研究代表者

山下 聡  京大, 研究員 (70450210)

研究期間 (年度) 2007 – 2009
研究課題ステータス 完了 (2009年度)
配分額 *注記
3,320千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 420千円)
2009年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2008年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2007年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード多孔菌目 / 鞘翅目 / マレーシア / 食物網 / 生物多様性 / 空間構造
研究概要

20年度は, 原生林および可能であれば二次林においても太さの異なる枯死木において倒木-多孔菌類子実体-昆虫群集食物網の構造を比較することで, 森林タイプごとに倒木の量と構成を明らかにしたうえで多孔菌類(俗に言うサルノコシカケ)と菌食性昆虫の群集構造が森林間でどのように異なるかを評価することを目的としていた。そこで, 6月に原生林において, 3ヘクタールの調査区を設け, 菌食性昆虫群集の構造を明らかにした。その結果, 21属771個の子実体を採集して9目2992個体の昆虫を得た。このうち鞘翅目昆虫が8科2220個体を占めた。調査地で優占的にみられるPhellinus属(キコブタケ属)やGanoderma属(マンネンタケ属)ではゴミムシダマシ科, ハネカクシ科といった昆虫が優先したのに対して, Polyporus属(タマチョレイタケ属)ではオオキノコムシ科が優占するといったように, 菌の種類によって昆虫群集の構成が異なった。これを明らかにしたことで, 二次林における菌類群集の変異が昆虫群集に及ぼす影響を予測するうえで基礎的なデータを得ることができた。その後, 9月に二次林12林分に100m×10mトランセクトを各1本設置し, 毎木調査を行った。その結果, 二次林タイプ間で構成樹種が異なることが明らかとなった。これを踏まえた上で1月に多孔菌類子実体とそこからの昆虫の採集およびトラップを用いたキノコ食昆虫の調査を行った。こちらのデータについては, 今後解析を行い, 森林植生や菌類相の違いがどのような影響を昆虫群集に及ぼしているかを明らかにする予定である。これらの研究の成果は人為活動による森林環境の変化が, 単なる多様性の変化にとどまらす, 食物網構造をどのように変化させるかを明らかにするものであり, 将来的には人為活動の効果を予測することを可能にしうる点で, 極めて意義深いデータが得られつつある。

報告書

(2件)
  • 2008 実績報告書
  • 2007 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2009 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (7件)

  • [雑誌論文] List of Polypores and other aphyllophoraceous fungi collected in the Lambri Hills National Park, Sarawak, Malaysia2009

    • 著者名/発表者名
      Satoshi Yamashita, Sim Mee Hang, Tsutomu Hattori
    • 雑誌名

      Contributions from the Biological Laboratory Kyoto University 29

      ページ: 1-24

    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [学会発表] 人為活動が多孔菌類群集に及ぼす影響-温帯, 亜熱帯, 熱帯間での比較-2009

    • 著者名/発表者名
      山下聡, 吉村剛, 佐藤大樹, 服部力
    • 学会等名
      第120回日本森林学会大会
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      2009-03-26
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [学会発表] 東南アジア熱帯林におけるキノコ食昆虫の群集構造2009

    • 著者名/発表者名
      山下聡, 市岡孝朗
    • 学会等名
      第56回日本生態学会大会
    • 発表場所
      岩手大学
    • 年月日
      2009-03-18
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [学会発表] Factors affecting spatial distribution of wood-inhabiting fungi in Southeast Asia2008

    • 著者名/発表者名
      Satoshi Yamashita, Tsutomu Hattori, Tohru Nakashizuka
    • 学会等名
      ATBC 2008
    • 発表場所
      パラマリボ(スリナム)
    • 年月日
      2008-06-10
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [学会発表] Community structure of bracket fungi(Polypores)and shelf fungi in Southeast Asia2007

    • 著者名/発表者名
      Satoshi Yamashita
    • 学会等名
      Asian Mycology Congress
    • 発表場所
      ペナン(マレーシア)
    • 年月日
      2007-12-04
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] 菌食昆虫の群集生態について2007

    • 著者名/発表者名
      山下 聡
    • 学会等名
      第9回日本進化学会
    • 発表場所
      京都市
    • 年月日
      2007-09-01
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] 東南アジア熱帯地域における多孔菌類の群集構造2007

    • 著者名/発表者名
      山下 聡
    • 学会等名
      第51回日本菌学会
    • 発表場所
      つくば市
    • 年月日
      2007-05-27
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] キノコ食昆虫群集の資源利用様式と胞子分散への影響2007

    • 著者名/発表者名
      山下 聡
    • 学会等名
      第51回日本菌学会
    • 発表場所
      つくば市
    • 年月日
      2007-05-27
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

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公開日: 2007-04-01   更新日: 2016-04-21  

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