研究概要 |
本研究では戦後日本における農業移民政策の展開過程について分析を行い、以下の3点を明らかにした。 第1 に,戦後移民事業を所管した外務・農林両省には事業の位置付けに関する根本的な相違があった。外交政策としての意義を優先させた外務省に対して農林省は農業政策としての立場を主張し、妥協の成立には長時日を要した。 第2に,戦後移民政策研究に対して農林・外務両省など諸アクターによる動的過程として捉える必要性を指摘した。 そして第3に、戦後農業政策研究に対する含意として、農業移民政策を検討する必要性を指摘した。
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