研究課題/領域番号 |
19780238
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境農学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
井原 一高 神戸大学, 大学院・農学研究科, 助教 (50396256)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,430千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 330千円)
2008年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2007年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 畜産廃水 / 電解酸化 / 廃水処理 / 廃棄乳 / 動物用抗菌剤 |
研究概要 |
畜産施設からの排水処理のために、小規模分散型処理が可能な電気化学的手法による水質浄化法の検討を行った。特に、排出量の多いとされる搾乳施設(ミルキングパーラ)排水を想定し、パーラ排水だけではなく、混入の可能性がある廃棄乳および動物用抗菌剤といった生物難分解成分に対し、金属酸化物アノードを用いた電解酸化法の適用可能性について検討した。廃棄乳に含有する乳脂肪、ラクトース、カゼインの各成分に対して、陽極材料(Ti/PbO_2,DSA)および支持電解質の影響を調べた。ラクトースは全般に分解性が良好であったのに対し、カゼインの分解速度はいずれの電解条件においてもやや低い傾向にあった。糞尿や洗浄剤を含むパーラ排水と比較すると、電気化学的手法は特に廃棄乳の分解に優れていることから、実際の酪農施設においては両者を混合することなく分別回収し、電解酸化処理を行うことが望ましいことが示唆された。動物用抗菌剤については、国内において販売量が多いテトラサイクリン系抗生物質および酪農において頻繁に使用されているセフェム系抗生物質の分解特性について検討した。いずれの抗生物質も電解酸化処理による分解性は良好であった。電気化学反応による抗生物質の分解処理においては、クロマトグラフィによる対象物質の定量分析に加えて、何らかのバイオアッセイを併用し抗菌性の抑止と無害化について評価する必要があると考えられた。
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