研究概要 |
種々の光学活性アザアダマンタン型ニトロキシルラジカルを合成し,化合物の安定性に関する知見と不斉発現と構造の相関に関する知見を得た.その結果,最高で変換率52%,98%eeで酸化的速度論分割を達成する新規不斉酸化触媒4-Bn-1-Bu-AZADOの開発に成功した.また,共酸化剤の探索から,アザアダマンタン型ニトロキシルラジカルは空気を共酸化剤とする触媒的酸化プロセスにおいても高い活性を示すことが明らかとなった.さらに修飾を施した5-F-AZADOが空気酸化反応において最も高い活性を示し, 5-F-AZADO/NaNO_2,5-AZADO^+NO_<3->と常圧の空気という極単純な系においてこれまでに類を見ない高い効率性と広い基質適用性を有する空気酸化反応システムの開発に成功した.
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