研究課題/領域番号 |
19790011
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
宮腰 直樹 金沢大, 自然科学研究科, 助教 (00345597)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 270千円)
2008年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | lauthisan / 天然物合成 / 電子求引性置換基内蔵アレン |
研究概要 |
本研究では3年間の研究期間内に、含酸素エーテル環天然物の合成手法の確立と、その合成手法の有用性の実証を目的としている。具体的には1)エーテル環の環サイズと置換基に依存しない汎用性の高い手法を鍵反応として活用して、紅藻由来ハロエーテル体laurencinを合成する。さらに2)開発した合成経路を基盤として5、6、9員環構造を有する一連のハロエーテル類(1,2,4)を合成し、合成手法の一般性を確立する。最後に3)合成手法を利用して、テルペン-環状エーテルハイブリッド天然物sipholenol(5)の最初の全合成を行い、合成戦略の有用性を実証する。の3点に主眼を置き研究を遂行する。 そこで、研究の初年度にあたる平成19年度では、上記目的の1)の検証を行った。即ち、環サイズと置換基に依存しない汎用性の高い手法として、電子求引性基内蔵アレン類の分子内閉環反応に着目し、本反応を活用する(±)-lauthisanの合成を行った。その結果、開発した合成経路は、既存の手法と比較して、もっとも良好な全収率を示したため、効率的な骨格構築法の開発に成功したと考えられる。さらに、本手法を活用して紅藻由来ハロエーテル体laurencinの中心構造を有する化合物の合成に成功した。現在のところlaurencinの合成は達成していないが、側鎖部分の構造変換によりlaurencinの合成が可能と考える。 今後、本研究の継続によりlaurencinの合成とその類縁体の合成、並びにテルペン-環状エーテルハイブリッド天然物sipholenolの合成により、合成戦略の有用性の実証が可能と考える。
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