研究課題/領域番号 |
19790033
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 兵庫医療大学 (2008) 京都大学 (2007) |
研究代表者 |
中野 博明 兵庫医療大学, 薬学部, 助手 (10378789)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,570千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 270千円)
2008年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2007年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | Pex19p / Pex3p / ペルオキシソーム / 相互作用 / Biacore / 沈降平衡法 / X線結晶解析 / CHO細胞 / 蛍光スペクトル / タンパク質 |
研究概要 |
ペルオキシソーム膜に局在するタンパク質Pex3pは、ペルオキシソームの生成や膜タンパク質(PMP)の細胞内輸送に不可欠な因子である。Pex3pの細胞質側ドメインは、PMPの細胞内輸送キャリアであるPex19pと相互作用し、PMPをペルオキシソーム膜に誘導する。この相互作用に関連すると考えられるTrp104の変異体を調製し、Pex19pとの相互作用と細胞内でのペルオキシソーム形成能について詳しく評価した。幾つかの物理化学的な測定から、Pex3p細胞質側ドメインとPex19pは、1対1の安定な複合体を形成することが判明した。この情報に基き、表面プラズモン共鳴を利用して両者の解離定数を求めた結果、3.41nMという値が得られた。この結合力は、他の輸送キャリア:レセプター間の場合に匹敵する強さである。次に、Pex3pのW104AとW104Fの二種類の変異体について同様に解離定数を求めると、それぞれ1080nM、66nMという値が得られた。これは、Trp104の芳香環部分がPex19pとの結合に大きく寄与することを示す。さらに、pex3欠損CHO細胞でPex3p変異体を発現させ、ペルオキシソーム生成の有無を調べた。W104Fは野生型の場合と同様にペルオキシソームの回復が観察された。これに対し、W104Aでは回復が認められなかった。すなわち、Pex3pに依存したペルオキシソーム形成能とPex3p-Pex19p間の結合には、密接な関係があると示唆された。さらにPex3pとPex19pの複合体の単結晶が得られ、2.5Å分解能のX線回折強度データが得られ、2.5Å分解能での立体構造決定に成功した。
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