研究課題/領域番号 |
19790050
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
橋本 唯史 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (30334337)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,780千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 480千円)
2008年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2007年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | アルツハイマー病 / 老人斑 / アミロイドβ蛋白質 / CLAC / CLAC-P / Aβ |
研究概要 |
本研究において、これまでにAPP/CLAC-P二重トランスジェニックマウスを用い、その脳組織において、アミロイドβ蛋白質(Aβ)の不溶化は促進しないが、アミロイド線維密度の低いびまん性老人斑が消失し、ヒトAD患者脳の老人斑様のアミロイド密度が高いアミロイド斑が多く出現することを示した。そこで、さらにAPP/CLAC-P二重トランスジェニックマウス脳を用いて、アミロイド斑の神経細胞に与える影響を検討したところ、(1)βシート構造を特異的に認識するthioflavin S陽性アミロイド斑が増加すること、(2)アミロイド斑にCLACが蓄積していること、(3)ユビキチン陽性の腫大した神経突起が増加すること、を示した。このことはCLACがAβのアミロイド蓄積を促進し、さらに、AD様のneuropathological changeを進行させたことを意味する。 また本研究において、昨年度作出に成功したCLAC-P欠損マウスを用い、 CLAC-Pホモ欠損マウスでは、(1)呼吸不全による出生時致死性を示すこと、(2)骨格筋、特に横隔膜、肋間筋などの分化が不十分であること、(3)胎生15.5,17.5日齢において横隔膜、肋間筋において神経筋接合部の形成が行われていないこと、(4)胎生15.5,17.5日齢及び出生時において横隔神経、肋間神経などの脊髄神経の走行が迷走しており異常であること、などを明らかにした。これらの知見はCLAC-Pが骨格筋を支配する運動神経の発生、分化において重要な役割を果たしていることを示唆するものと考えられる。
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