研究概要 |
CpG-ODN をより効果的なアジュバントとして用いるには,IL-10 およびIL-12 産生のバランスの制御が重要であることが報告されている.そこで,CpG-ODN によるIL-10 およびIL-12 産生のバランスを制御するには,どのようなリポソームが効果的であるか検討したところ,IL-10 とIL-12 産生のバランスは,CpG-ODN とDOTAP リポソームの電荷比を変化させることによって制御可能であることを明らかにした.さらに,この制御機構に,細胞質内のDNA-PKcs によるCpG-ODN の認識の回避およびCpG-ODN のエンドソームへの移行性の促進が関与することを明らかにした.これら結果よりCpG-ODN のキャリアーをデザインする上でCpG-ODN の細胞内動態の制御が最も重要な要因であることを明らかにした.
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