研究課題/領域番号 |
19790122
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医療系薬学
|
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
久保 義行 金沢大, 自然科学研究科, 助教 (20377427)
|
研究期間 (年度) |
2007 – 2008
|
研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
|
配分額 *注記 |
3,620千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 420千円)
2008年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2007年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | トランスポーター / 薬物動態 / メタボローム / 炎症性疾患 / 遺伝子多型(SNP) |
研究概要 |
薬物の体内動態に関わる重要過程の1つとして、薬物の生体膜透過過程が挙げられ、近年、細胞形質膜に発現する薬物トランスポーター分子が薬物の生体膜透過過程を担う生物化学的要因として示唆されている。本課題では、インフラックス型トランスポーターの薬物動態学的役割解明を急務の重要課題の1つと捉え、高い応用性が期待されるOCTNsに関して、その個体における役割・メカニズムを徹底的に検証することを目的とした。本年度は、作成したOctn1遺伝子欠損マウスを用いて、メタボローム解析を実施した。その結果、Octn1遺伝子欠損マウスでは、天然に存在する特定の化合物が劇減していることが明らかとなった。そこで、放射標識化合物を用いた体内動態解析を実施した結果、Octn1遺伝子欠損マウスにおいて腸管吸収・腎再吸収の低下が観察され、以上から、メタボローム解析で見出された化合物がOCTN1の生理的基質であると考えられた。この化合物の生理活性は明らかではないため、OCTN1およびこの化合物が担う具体的な生理現象は不明であるが、ストレス負荷試験において、Octn1遺伝子欠損マウスが脆弱性を示すことから、個体の自然環境下での生存に極めて重要なシステムであると予想される。また、ヒトサンプルを用いてOCTN1遺伝子多型を解析した結果、OCTN1が炎症性疾患発症と関わっていることを示唆するデータが得られた。以上の成果は論文としてまとめ、医学系高級誌への投稿を完了した。
|