研究課題/領域番号 |
19790153
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
解剖学一般(含組織学・発生学)
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
宮川 信一 熊本大学, 発生医学研究センター, COEリサーチアソシエイト (30404354)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,690千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 390千円)
2008年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2007年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 外生殖器 / 尿道下裂 / 性分化 / ヘッジホッグ / Wnt / 細胞系譜 / 雄性化 |
研究概要 |
外生殖器形成メカニズムについて様々な遺伝子改変マウスを用いて解析を行った。その結果、マウス外生殖器形成過程において、ヘッジホッグやWntシグナルを中心とした細胞増殖因子群の寄与が極めて大切であることを明らかにした。 外生殖器形成過程における上皮、間葉の作用を調べるために、それぞれの組織でCr組み換え酵素を発現するマウスについて検討を行った。その結果、Shh-CreERマウスは内胚葉性上皮細胞、Gli1-CreERマウスは間葉で特異的なCre活性を示すことがわかった。これらのマウスが発現するCre組み換え酵素はタモキシフェン誘導型であるため、組織特異的な制御に加え、時期特異的な制御も可能となり、外生殖器形成過程を解析する上で有効である。これらのマウスのCre活性を利用して間葉特異的なbeta-cateninのloss-of-function実験を行ったところ、雄の外生殖器の包皮形成が阻害された。一方、beta-cateninのgain-of-function実験では雌の外生殖器の包皮が厚くなり、雄の包皮に近い形態となった。したがって、間葉におけるbeta-cateninを介するWntシグナルが外生殖器の雌雄それぞれの形態形成に極めて大切であるという結果が得られた。また、ヘッジホッグシグナルのエフェクターの一つであるGli2遺伝子のノックアウトマウスは尿道下裂様の表現型を示し、さらに雌よりも雄の方がその表現型が重篤であった。したがってGli2を介した、ヘッジホッグシグナルの正の制御が、外生殖器・会陰部形成に必要であることが明らかとなった。このように本研究では、ヘッジホッグ及びWntシグナルが外生殖器の性的二型に関与することを初めて示した。尿道下裂をはじめとする外生殖器・会陰部の発生異常はヒトでも多いことが知られており、本研究で得られた結果は、そのようなヒト先天性疾患の発生メカニズム解析に大きく寄与するものと考えられる。
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