研究課題/領域番号 |
19790346
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
松山 州徳 国立感染症研究所, ウイルス第三部第四室, 室長 (90373399)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
3,710千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 510千円)
2010年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2009年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2008年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2007年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | S蛋白 / エンベロープ / 構造変化中間体 / 感染 / 膜融合 / ウイルス / MHV / TMPRSS2 / 細胞侵入 / プロテアーゼ / 肺炎 / 組織指向性 / ウイルス感染 / 構造変化 / 中間体 |
研究概要 |
重症急性呼吸器症候群コロナウイルス(SARS-CoV)のエンベロープ糖蛋白(S蛋白)は、宿主プロテアーゼ(トリプシン、エラスターゼ、カテプシン、TMPRSS2)に切られて活性化される。インフルエンザウイルス等多くのエンベロープウイルスもプロテアーゼを利用するが、プロテアーゼの作用する様式がSARS-CoVとは異なる。インフルエンザウイルスの場合は細胞でウイルスが作られるときエンベロープ糖蛋白(HA)がプロテアーゼに切られ「膜融合誘導可能な形」になるが、SARS-CoV の場合は「細胞侵入の瞬間」にS蛋白が切られて膜融合開始の引き金が引かれる。我々はSARS-CoVによく似たS 蛋白を持つマウス肝炎ウイルス(MHV-2)を用いて、S蛋白は二段階の構造変化をすることを検出した。まずS蛋白はレセプターに結合すると安定した三量体を形成し、Fusion Peptideを露出させ、細胞膜に突き刺さる。続いてプロテアーゼにより開裂を受け、内部のヘリックス構造を引きつけることによりウイルスと細胞の膜を引き寄せ、融合させると考えられる。このメカニズムはウイルスにとって標的細胞で確実に膜融合を誘導できる効率の良い仕組みである。
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