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定常状態及び炎症におけるフラクタルカインの2元的機能のメカニズム解析

研究課題

研究課題/領域番号 19790506
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 消化器内科学
研究機関国立国際医療センター(研究所)

研究代表者

水谷 紀子  国立国際医療セ (00392390)

研究期間 (年度) 2007
研究課題ステータス 完了 (2008年度)
配分額 *注記
3,650千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 450千円)
2008年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2007年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワードフラクタルカイン / ケモカイン / マクロファージ / CX3CR1 / サイトカイン / PPAR-γ / NF-κB / TNF-α
研究概要

研究代表者は,ケモカインの中でも,フラクタルカインによるマクロファージLPS応答の修飾のメカニズムについて,フラクタルカインがその濃度により,異なるシグナルを伝達し,炎症応答シグナルの方向性を制御していることを見い出した。炎症時および定常状態のマクロファージに対するフラクタルカインの作用,シグナルの誘導を検討するため,ナイーブなマクロファージとして,マウス骨髄より分化させたマクロファージ様細胞,およびマクロファージ細胞株RAW264.7細胞を用い,生理的レベルの濃度として,低濃度のフラクタルカイン,炎症時の組織局所における濃度を想定した,高濃度のフラクタルカインを作用させ,どのような因子を誘導してくるのか,また,マクロファージをLPS刺激し,炎症の指標としての,TNF-αの産生をどのように変化させるのかについて,生化学的,分子生物学的解析を行った。その結果,低濃度フラクタルカインにより,フラクタルカイン-15dPGJ2-PPAR-γの経路を通じた炎症制御が誘導される一方で,高濃度のフラクタルカインは,向炎症の鍵となる,サイトカイン,IL-23を誘導してくることを明らかにした。
さらに,同一ケモカインにより,このような異なる作用が生じることについて検討するため,ケモカイン受容体を介する挙動に焦点を当て,解析を行った。フラクタルカインの受容体である,CX3CR1に対する中和抗体を用い,CX3CR1の機能を抑制した後にフラクタルカインを作用させたところ,フラクタルカインにより誘導されてくる炎症性,抗炎症性の因子は,フラクタルカイン受容体を介して誘導されてくる機能であることが明らかとなった。
本研究は,フラクタルカインによるマクロファージLPS応答の修飾メカニズムを初めて明らかにしたのみならず,フラクタルカインにより誘導される炎症制御が,局所の微小環境の恒常性に重要である可能性を提示した点でも意義があり,その成果は本平成19年度に国際雑誌に発表,掲載された。

報告書

(1件)
  • 2007 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Doso-Dependent Differential Regulation of Cytokine Secretion from Macrophages by Fractalkine2007

    • 著者名/発表者名
      Mizutani Noriko
    • 雑誌名

      The Journal of Immunology 179

      ページ: 7478-7487

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] CX3-chemokine Fractalkine modulates the macrophage function2007

    • 著者名/発表者名
      水谷 紀子
    • 学会等名
      マクロファージ分子生物学国際シンポジウム
    • 発表場所
      静岡市
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] Fractalkine induces PPAR-y and regulates cytokine release in macrophages2007

    • 著者名/発表者名
      水谷 紀子
    • 学会等名
      International Congress of Mucosal Immunology
    • 発表場所
      東京 品川
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] Dose-dependent, differential regulation of macrophage function through CX3CR12007

    • 著者名/発表者名
      水谷 紀子
    • 学会等名
      目本免疫学会総会・学術集会
    • 発表場所
      東京 品川
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

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公開日: 2007-04-01   更新日: 2016-04-21  

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