研究課題
若手研究(B)
血管の石灰化、血管平滑筋へのカルシウム沈着のメカニズムは次第にあきらかになりつつあるが、一旦石灰化した病変から石灰化部位を除去するような治療法はないのが現状である。本研究では、血管内皮細胞、血管平滑筋細胞などの培養細胞を用いて、その細胞外マトリックスに注目してカルシウム存在下での石灰化の機序を解明することを目標に研究をすすめた。この実験により、石灰化の形態学的な変化を血管関連培養細胞中でとらえることが非常に困難であることが分かり、培養系での実験系の確立は不成功に終わった。動物実験での石灰化も、非常に長期に高コレステロール食を投与し、高脂血症の環境下で飼育することで、動脈硬化巣の深部から平滑筋層にかけて一部の骨化と石灰化の像が認められた。あまりに長期(1年半以上)の時間が必要であり、その詳細な解析を行う時間は今回の研究期間では困難であった。 今回の研究成果を活かし、石灰化治療の候補遺伝子/候補蛋白を同定し、ひいては石灰化の除去治療につなげるための研究は継続していきたい。
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