研究課題/領域番号 |
19790593
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
腎臓内科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
飯ヶ谷 嘉門 慶應大, 医学部, 助教 (80445204)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,630千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 330千円)
2008年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2007年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 交感神経 / RVLM / コンジェニックラット / QTL / アンジオテンシンII / ホールセルパッチクランプ法 / 圧受容器温存脳幹脊髄標本 / CVLM |
研究概要 |
交感神経を興奮させる遺伝子の探求:島根大学の並河教授が作成した、脳卒中易発症高血圧ラット(SHRSP)の第一染色体の高血圧遺伝領域(QTL)をWKYに導入したコンジェニックラット(WKYpch1.0)とその逆にあたるコンジェニックラット(SHRSPwch1.0)、および正常血圧であるWKY、高血圧ラットであるSHRSPの4種類の新生児ラットから摘出脳幹脊髄標本を作製した。この標本からRVLMニューロンに対してホールセルパッチクランプ法にて細胞内活動電位を記録し、静止膜電位、発火頻度、膜抵抗を記録した。その結果、WKYpch1.0とSHRSPwch1.0とSHRSPはWKYに比べて有意に静止膜電位が浅く、発火頻度が増加していた。また記録中に、テトロドトキシンを灌流しシナプス入力を消去した後に、さらにアンジオテンシンIIを灌流しRVLMニューロンのアンジオテンシンIIに対する反応を記録した。その結果、SHRSPの第1染色体高血圧QTLをもつWKYpch1.0とSHRSPのRVLMニューロンは、QTLを持たないWKYとSHRSPwch1.0のRVLMに比べて、アンジオテンシンIIに対する反応(脱分極)が著明に亢進していた。 SHRSPの第1染色体高血圧QTLはストレスホルモンである脳内アンジオテンシンIIによって交感神経中枢(RVLM)を興奮させる遺伝子を含んでいる。 CVLMニューロンの圧受容器感受性の検討:圧受容器温存脳幹脊髄標本から、大動脈に挿入したカテーテルから圧を変動させ、ホールセルパッチクランプ法によって圧受容器感受性ニューロン(CVLMニューロン)を初めて記録した。するため低カルシウム高マグネシウム溶液で圧受容器からのシナプス入力を遮断標本した後、アンジオテンシンIIで標本全体を灌流した。その結果、圧受容器感受性ニューロンの電気活動はアンジオテンシンIIよって変化を受けなかった。
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