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虚血巣特異的ドラッグ・デリバリーシステムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 19790604
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 神経内科学
研究機関京都大学

研究代表者

田中 智洋  京大, 医学(系)研究科(研究院) (90444463)

研究分担者 冨本 秀和  京都大学, 医学研究科, 講師 (80324648)
近藤 科江  京都大学, 医学研究科, 准教授 (40314182)
研究期間 (年度) 2007 – 2008
研究課題ステータス 完了 (2008年度)
配分額 *注記
3,690千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 390千円)
2008年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2007年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード神経病態薬理学 / 脳虚血 / 血液脳関門 / アポトーシス / DDS
研究概要

BBBを自由に通過する特定のキャリア分子にはTAT、トランスフェリン受容体などがあり、TATの活性部位であるprotein transduction domain (PTD)と、新規に設計した脳保護薬(カスパーゼ阻害ペプチド;CasS)を結合させることで脳保護薬を効率的に脳内に移行させる新規薬剤を考案した。さらに虚血部位に薬物を選択的に到達させる機能として、Oxygen dependent degradation (ODD)を添加し、虚血巣選択的ドラッグ・デリバリーシステム(DDS)とした。ODDはhypoxia-inducible factor-1 (HIF-1)の活性部位であり、正常の酸素分圧下ではユビキチン化され、ユビキチン・プロテアゾーム系で分解処理される。PTDCasS(カスパーゼ阻害)にMyc蛋白を融合したPTD-CasS-Mycを静脈内投与し、2,8,24時間後に動物を灌流固定して抗Myc抗体による免疫組織化学を行ったところ、PTD-CasS-Mycは非虚血脳でも高率に脳内移行することが確認された。ついで、麻酔下にラット(雄性Wistar rat、200-250g)の右外頸動脈を露出して自由断端とし断端から逆行性に6Fのナイロン糸を挿入して中大脳動脈閉塞による局所脳虚血モデルを作成した。閉塞30分後にナイロン糸を抜去する虚血再灌流群、および永久留置する永久閉塞群を作成した。虚血再灌流、永久閉塞の両群において、虚血開始直後に生理食塩水に溶解したPTD-ODD-CasS (40mg/kg)、あるいは生理食塩水を静脈内投与し以下の6群(各8匹)を作成した:1.偽手術群・PTD-ODD-CasS投与群、2.偽手術群・生理食塩水投与群、3.虚血再灌流・PTD-ODD-CasS投与群、4.虚血再灌流・生理食塩水投与群、5.永久閉塞・PTD-ODD-CasS投与群、6.永久閉塞・生理食塩水投与群。虚血開始72時間後に全身を灌流し連続切片を作成し、TTC (2,3,5-triphenyltetrazolium)染色を行って虚血病巣を3次元再構成し虚血病変体積を比較したところ、永久虚血群ではPTD-ODD-CasS投与の効果を認めなかったものの、虚血再灌流群では病巣の有意な縮小効果を認めた。一方、虚血条件下で静脈内投与されたPTD-ODD-Mycを抗Myc抗体免疫組織化学で検出し、薬剤の組織内分布を検討したところ、虚血再灌流、永久閉塞いずれにおいても健常側では薬剤が検出されず、好気環境下で薬剤が分解され、虚血巣特異的に薬剤が分布することが確認された。

報告書

(1件)
  • 2007 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] トランスジェニックマウスを用いたHIF-1活性イメージング2008

    • 著者名/発表者名
      藤田祐之, 冨本秀和, 高橋良輔, 近藤科江
    • 学会等名
      日本神経学会総会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2008-05-16
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

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公開日: 2007-04-01   更新日: 2016-04-21  

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