研究課題
若手研究(B)
我々は果糖食による肝臓での転写因子SREBP-1cの発現亢進に関わる核内蛋白としてRNA-binding potif protein chromosome X (RBMX)を同定した。RBMXはSREBP-1cプロモーター活性を5-7倍増加させるが、イーストone-hybrid systemを用いたDNA結合能の解析では、RBMXそのものはDNA結合能を持たなかった。そこで、SREBP-1cプロモーター領域に結合し、なおかつRBMXに結合しうる蛋白をyeast one-hybrid/two-hybrid systemを用いて検索し、LOC673353を同定した。LOC673353はSREBP-lcプロモーター領域に結合する活性があり、-468番塩基の変異によりその結合活性が異なった。また、ラット肝細胞株であるFao細胞に過剰発現させたところRBMX依存的にマウスCBA系統のSREBP-lcプロモーター活性を増加させた。しかしながら、DBA系統のSREBP-lcプロモーター活性は有意に増加しなかった。一方、siRNAによる発現抑制によりRBMXのSREBP-lcプロモーターへの結合が抑制され、RBMXによるSREBP-lcプロモーター活性の活性化作用が消失した。以上の検討から、今回新たに同定したLOC673353はSREBPlcプロモーターの-468番塩基の変異を認識して結合し、RBMXと複合体を形成してSREBPlcプロモーター活性を増加させることが明らかになった。
すべて 2007
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FEBS Lett 581
ページ: 218-222
Diabetologia 50
ページ: 481-489