研究課題/領域番号 |
19790658
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
小原 直 筑波大, 人間総合科学研究科, 講師 (70422178)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,690千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 390千円)
2008年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2007年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 低酸素 / エリスロポエチン / 組織特異的遺伝子発現 / 腎性貧血 / 転写因子 / トランスジェニックマウス / BAC / エンハンサー |
研究概要 |
エリスロポエチン(Epo)遺伝子の近傍180kbpの制御領域下で緑色蛍光タンパク質(GFP)を発現するトランスジェニックマウス(wt-Epo-GFP Tg)を作製し、マウス個体におけるEpo産生細胞を同定した。また、同様の構築の中のプロモーター領域のGATA配列に変異を導入したトランスジェニックマウスを作成・解析したところ、腎遠位尿細管・集合管、肝内胆管、気管支上皮、胸腺髄質などの上皮系細胞において、恒常的にGFPを発現していた。また、遠位尿細管では転写因子GATA-2,GATA-3が発現しており、Epo遺伝子のプロモーター領域に存在するGATA配列は、個体において、恒常的にEpo遺伝子の異所性発現を抑制していることを明らかにできた。また、遠位尿細管や集合管での抑制にはGATA-2、GATA-3が関与していることが示唆された。さらに、さまざまな長さのEpo遺伝子制御領域下でGFPを発現するトランスジーンを保持するトランスジェニックマウスを作成し、解析した。その結果、転写開始点から上流17kbの制御領域をもつトランスジーンを保持するトランスジェニックマウスでは腎臓・肝臓でGFPの発現を認めたのに対し、上流13kbの制御領域をもつトランスジーンでは肝臓でのみGFPの発現を認めた。このことからマウス個体では腎臓と肝臓で異なる制御機構によりEpo遺伝子の誘導的発現が制御されていることが示された。また、これらのトランスジェニックマウスの結果からEpo遺伝子の腎臓特異的エンハンサーは転写開始点から上流13kbから17kbの部位に存在すると考えられる。
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