研究課題
若手研究(B)
以前に我々は免疫制御物質として注目されているvasoactive intestinal peptide (VIP)をもちいてヒトぶどう膜炎の実験モデルである実験的自己免疫性ぶどう膜網膜炎(experimentalautoimmune uveoretinitis : EAU)を抑制できるか否か検討を行った。その結果、マウス腹腔内由来マクロファージを網膜抗原とVIPで刺激培養し、それを養子移入するとEAUが軽症化することを見出した。これらの結果を踏まえ、VIP刺激マクロファージを養子移入されたマウスにおいてFoxp3+CD25+制御性T細胞が生体内で増加し、炎症の抑制に関与しているか否か検討した。C57BL/6マウスを網膜抗原で免疫、同日にVIP (12nM)と網膜抗原interphotoreceptorretinoid binding protein (IRBP)で刺激培養したマクロファージを養子移入し、EAUの抑制効果の検討、また免疫後18日目にマウスを屠殺、所属リンパ節である頸部リンパ節、脾臓を採取しFoxp3+CD4+制御性T細胞の発現量について検討した。その結果、VIP刺激マクロファージ投与群ではEAUの抑制効果が認めたものの、対照群(VIP未刺激マクロファージ移入群)と比較して、その数に有意差はみられなかった。そこでVIPとともに免疫調節作用を有する神経ペプチドであるcalcitonin gene-related peptide (CGRP)を用いて同様の実験を行った。その結果、CGRP刺激マクロファージ投与群ではEAUの抑制効果がみられたものの、頸部リンパ節におけるFoxp3+CD4+制御性T細胞の発現量については有意な差は認められなかった。これらの結果からVIPならびにCGRP刺激マクロファージによるEAUの抑制機序として、マクロファージ自体による炎症制御の可能性が示唆された。現在、VIPおよびCGRP刺激マクロファージからの炎症制御分子(IL-10など)の発現について検討中である。
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