研究課題
若手研究(B)
CDDPは抗癌剤化学療法の中心薬剤であるが、症例によって臨床効果にばらつきがあり、治療前から薬剤抵抗性を示すもの(自然耐性)や、再発例などでみられる抵抗性(獲得耐性)が口腔癌の治療において臨床上大きな問題であり、その克服が今後の重要な課題である.本研究では、耐性獲得に関係する遺伝子発現を解析することにより耐性克服法を含めた診断、治療法の開発を目的として行った.当科で新たに樹立したCDDP耐性口腔扁平上皮癌耐性株(H-1R、Sa-3R、KB-R)と各親株を対象に、千葉大学臨床分子生物学講座(丹沢秀樹教授)を中心とするグループとの共同研究によりMicroarray解析を行い、CDDP耐性細胞株における遺伝子発現の変動をそれぞれ検討した.その結果、3種類の細胞株において共通して変動する発現亢進・減弱する遺伝子のうち、何種類かの遺伝子が感受性・耐性を規定する候補遺伝子としてリストアップされた.候補遺伝子群の中から有意差のある遺伝子(5種類)について、CDDPを中心とした術前化学療法(CVP-2経路動注化学療法)を施行した口腔癌症例の生検時検体と対象として免疫組織学的検討を行った.その結果、Microarray解析の結果とほぼ一致する解析結果が得られた.この結果より、CDDP感受性の予測因子としての遺伝子解析、および数種の遺伝子発現を組み合わせた診断方法の有用性が示唆された.
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