研究課題/領域番号 |
19791638
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
社会系歯学
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
矢作 理花 岩手医科大学, 歯学部, 常任研究員 (50433503)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,480千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 180千円)
2008年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2007年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | 老年歯科学 / 口腔感覚 / 咽頭・喉頭部 / 嚥下 / 口腔ケア / 随意性嚥下 / 口腔内感覚入力 / 誤嚥 / 水刺激 / 咽頭・喉頭粘膜 / 水受容器 / 末梢感覚入力 / ヒト |
研究概要 |
近年、誤嚥に起因する誤嚥性肺炎が高齢者にとって重要な問題になっているが、「嚥下」の実態はまだ不明な点が多く、誤嚥の機序を明らかにすることは難しい。 本研究では誤嚥防止に寄与する口腔感覚の意義を追求するために、まず正常嚥下について、ヒト口腔〜咽頭・喉頭部への刺激が随意性嚥下にどのような影響を及ぼすのかを調べた。刺激溶液を咽頭・喉頭部へ挿入したチューブを通じて限局して与えた実験から、水刺激によって随意性嚥下の嚥下間隔が短くなる部位が咽頭・喉頭部に限局していることがわかった。一方、舌後部ではNaCl溶液刺激によって嚥下が促進され、水刺激では嚥下を促進しなかった。本実験から、舌後部と咽頭・喉頭部では異なる感覚受容器が嚥下誘発に関わっていることを示すことが出来た。被験者間の嚥下遂行能力には個人差があった。随意性嚥下の嚥下間隔時間の長い被験者ほど、咽頭・喉頭部において水刺激による随意性嚥下を促進する効果が大きかった。このことから嚥下間隔時間の長い、いわゆる嚥下能力の低いヒトにとって口腔内感覚入力が非常に重要であることがわかった。さらに、口腔内からの感覚入力が誤嚥防止の要因につながる可能性が示唆された。以下、その結果を報告する。
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