乳がん患者がどのような過程を経て乳がんであることを認知し、治療開始に至っているのか、また、それに影響を及ぼしている要因を明らかにすることを目的として、半構成的面接調査を実施した。乳がん患者10名が研究対象となり、平均年齢49.1歳、病期はstageO 2名、stageI 3名、stageIIA 5名であった。得られたデータを、修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いて分析した結果、がんの認知プロセスは4つの【コアカテゴリー】、10の[カテゴリー]、24の<概念>から構成された。乳がん患者は、【がんであるという確信的予測】【がんであるとの認識の修正と統合】【がんとともに生きる】というプロセスを【認識の混乱】と相互に往来しながらたどり、乳がんであることを認知していた。
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