研究課題/領域番号 |
19800061
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研究種目 |
若手研究(スタートアップ)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経科学一般
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研究機関 | 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
望月 寛子 農業食品産業技術総研, 研究員 (60450318)
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研究期間 (年度) |
2007
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,052千円 (直接経費: 2,650千円、間接経費: 402千円)
2008年度: 1,742千円 (直接経費: 1,340千円、間接経費: 402千円)
2007年度: 1,310千円 (直接経費: 1,310千円)
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キーワード | 神経科学 / 生理学 / 脳 / 学習 / 動機付け |
研究概要 |
【目的】学習の般化によって被験者が達成感・充実感を得ているか否かを明らかにするために、Mochizuki-Kawai, et. al.ら(2005)と同じ実験を実施し、学習中および前後での心理的・生理的な変化を検証した。長時間に及ぶ学習を行っても般化が生じた場合は達成感が伴う。そのため、主観的な疲労感やストレスホルモンの値は低く、活動の増加を示す交感神経系の高まり(心拍出量の増加など)を示す生理学的なデータが得られる可能性が高い。 【方法】健常大学生13名を対象に3タイプの系列学習課題(A・B・C)を連続して実施して反応時間を測定した。第3系列(C)において先行する2タイプの系列A・Bよりも反応時間の減少が顕著であった(学習の般化が認められた)被験者(般化群)と認められなかった被験者(非般化群)に分け、それぞれの平均血圧値、心拍出量、抹消抵抗値の実験中の変化を検証した。また、実験の前後に唾液中アミラーゼ値およびPOMSによる気分の評定結果についても併せて比較・検討した。 【結果】13名の被験者のうち4名において第3系列学習時における反応時間の減少(学習の般化)が認められた。平均血圧値、心拍出量、抹消抵抗値の変化について般化群(4名)と非般化群(9名)による比較を行ったが、有意な差は認められなかった。ストレスホルモンの1つである唾液中アミラーゼの値も2群で有意な差を示さなかった。気分尺度であるPOMSでは「ぐったりする」という項目において非般化群の評定値は般化群よりも有意に高かった。 【考察】本研究の結果は学習の般化(学習の効率化)が生じた場合には被験者の主観的な疲労感が少ないことを示唆している。
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