研究課題/領域番号 |
19840004
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研究種目 |
若手研究(スタートアップ)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
代数学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
千田 雅隆 東北大, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (00451518)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,105千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 405千円)
2008年度: 1,755千円 (直接経費: 1,350千円、間接経費: 405千円)
2007年度: 1,350千円 (直接経費: 1,350千円)
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キーワード | 保型形式 / 志村曲線 / standard L関数 / 岩澤理論 / 玉河数予想 / p進L関数 / Heegner点 / ガロア表現 |
研究概要 |
本年度はSiegel保型形式に付随するstandard L関数及び志村曲線上のHeegner点の研究を行った。standard L関数については正則性と関数等式に関する結果、 Heegner点に関してはp進L関数の構成に関する結果を得た。Siegel保型形式などの多変数の保型形式に対してはL関数の正則性などに関してもあまり多くの結果が知られてはいなかったが、今回の研究により2次のSiegel保型形式に対してstandard L関数が整数点において極を持つ場合があることが証明された。これはこの分野での基礎付けを与える結果であり、今後の多変数保型形式のL関数の解析的性質の研究に深く影響を与えるものである。また、Heegner点に関する結果については、今までは楕円曲線に対してのみ構成されていたp進L関数をGross-Hatcherの公式及びp進保型形式の理論を用いることで、一般の重さの保型形式に一般化し、このp進L関数の満たす特殊値の補間公式を証明した。さらにこの結果を用いることで岩澤主予想の定式化を拡張することに成功した。このp進L関数の構成に用いた元は高次元のHeegner cycleとp進Abel-Jacobi写像で結びつくと予想され、さらに、この元の構成法を用いることで今後、Euler systemや明示的相互法則の研究を発展させることが出来るようになると期待される。
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