研究課題
若手研究(スタートアップ)
炭酸ガスレーザーおよび近年開発が進んでいる量子カスケードレーザーを活用し、亜酸化銅1sパラ励起子の中赤外波長域に存在する内部量子遷移を用いた高感度・高波長分解能検出法を開発した。この検出法により、1sパラ励起子の高密度励起時に生じる励起子間の衝突が励起子の消失につながり、さらにその衝突断面積が当初想定されていたものより桁違いに大きく、低温において発散型となることを見出した。このことにより、液体ヘリウム4を用いた励起子の冷却では、励起子ボース・アインシュタイン凝縮(BEC)の臨界密度が高く励起子の消失レートが高すぎるため、BECが安定にならない可能性が高まった。そこで、液体ヘリウム3を用いたサブケルビン領域の冷却実験に移行し、結晶内に3次元トラップした1s パラ励起子の高空間分解能発光測定の実現、および高密度励起による結晶内の熱発生の影響について数値計算による検討を行った。
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