研究課題/領域番号 |
19840031
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研究種目 |
若手研究(スタートアップ)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物性Ⅰ
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
大橋 琢磨 大阪大学, 大学院・学研究科, 助教 (20452419)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,105千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 405千円)
2008年度: 1,755千円 (直接経費: 1,350千円、間接経費: 405千円)
2007年度: 1,350千円 (直接経費: 1,350千円)
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キーワード | 物性理論 / 半導体物性 / 光物性 / 強相関電子系 / 高性能レーザー |
研究概要 |
半導体の光励起状態(電子-正孔系)における金属-絶縁体転移(励起子モット転移)や量子凝縮転移を理解することは、レーザー発振への応用や光超放射の実現に向けた第一歩として重要であるうえ、基礎物理学としても非常に興味深い。しかし、このような相転移現象を理論的に正しく記述するためには多体相関効果を適切に取り扱う必要がある。本研究では、動的平均場理論(DMFT)を拡張した方法により、この系の励起子モット転移および量子凝縮転移を理論的に研究した。電子-正孔系における励起子モット転移を調べるために、長距離クーロン相互作用の効果を取り入れたDMFTの構築を行った。特に、電子間・正孔間の斥力相互作用と電子-正孔間の引力相互作用が異なっている場合、励起子モット転移に劇的な変化が現れることを明らかにした。斥力と引力相互作用が等しい場合、短距離相互作用を仮定した場合と比べて、励起子モットに大きな違いが現れないが、斥力が引力より少しでも大きい場合、励起子の密度波揺らぎが劇的に大きくなる。この密度波の揺らぎにより系は金属的状態から絶縁体的状態へと一気に変化することがわかった。更に、光学応答を正確に計算する手法を開発した。DMFTの枠内で厳密なバーテックス補正を取り入れる理論を構築し、Non-Crossing近似を用いて具体的な計算を実行した。光学応答に対する2粒子グリーン関数は、空間的に一様で静的な部分を抜き出すと、凝縮転移に対する秩序変数の揺らぎを表すため、これを調べることにより、凝縮転移温度も決定した。光学スペクトルを計算した結果、低温の凝縮転移温度付近において、鋭いピークが現れ、励起子効果が急激に増強されることを明らかにした。
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