研究課題/領域番号 |
19850023
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研究種目 |
若手研究(スタートアップ)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
石川 勇人 理科大, 工学部, 助教 (80453827)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,105千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 405千円)
2008年度: 1,755千円 (直接経費: 1,350千円、間接経費: 405千円)
2007年度: 1,350千円 (直接経費: 1,350千円)
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キーワード | 全合成 / タミフル / エピバチジン / パンクラチスタチン / 不斉マイケル反応 / ジフェニルプロリノールシリルエーテル / 有機触媒 |
研究概要 |
生理活性物質として重要なoseltamivir phosphate(商品名;タミフル),epibatidine,pancratistatinを、所属研究室において開発された不斉有機触媒反応を用いることにより合成可能と考えられるアミノ基に容易に変換可能なニトロ基のα位及びβ位に連続した不斉点を有するシクロヘキサン環を共通中間体とし、これまでに無い短工程で、大量合成可能な手法で合成することを目的とし、以下研究を行った。本年度においてはoseltamivirの不斉全合成を行った。鍵反応である不斉マイケル反応、続く、シクロヘキサン環構築のためのタンデム型マイケル反応、Horner-Wadworth-Emmons反応を用いて、2炭素ユニットの導入に成功し、基本骨格を構築した。その後、種々官能基変換を行って、目的とするoseltamivirを短行程、好収率で全合成する事に成功した。これまでに本医薬品の全合成研究は数報報告されているが今回開発した合成法は従来の方法に比べて、短行程であり、さらに、3つの不斉点の構築、不斉触媒を用いた環境調和型合成、および安価な全合成ルートを確立することが出来た。本合成法により、タミフル錠の世界規模での普及に向けた工業的供給も可能であると考えている。加えて、今回確立したアミノ基のα位及びβ位に連続した不斉点を有するシクロヘキサン環骨格合成法が天然物合成において有用であることを証明することが出来たと考えている。
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