研究課題/領域番号 |
19870010
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研究種目 |
若手研究(スタートアップ)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
須藤 雄気 名大, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (10452202)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,125千円 (直接経費: 2,720千円、間接経費: 405千円)
2008年度: 1,755千円 (直接経費: 1,350千円、間接経費: 405千円)
2007年度: 1,370千円 (直接経費: 1,370千円)
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キーワード | 生物物理 / 分子認識 / シグナル伝達 / 膜蛋白質 / 受容体 |
研究概要 |
1)SRII-HtrII膜蛋白質複合体を介した光情報伝達(忌避応答) 代表者らは、これまでSRII-HtrIIを介した細菌の光忌避行動について、生化学的・生理学的検討を行ってきた。今年度は、固体NMRを用いたSRII-HtrIIの相互作用解析(雑誌論文7)、溶液NMRを用いたHtrIIの部分構造の決定(雑誌論文6)、安定な活性型中間体の発見(雑誌論文2)、赤外分光法(FTIR)を用いた構造変化の解析(雑誌論文5)を行った。さらに得られた結果を基に、様々な変異体での比較解析から構造変化と忌避応答性に相関があることを見出した(雑誌論文1)。この結果は、Biochemistry誌の注目論文(Hot Article)として掲載される予定である。 2)SRI-HtrI膜蛋白質複合体を介した光情報伝達(誘因応答) 上記SRII-HtrIIを介した忌避応答機構に比べ、SRI-HtrIを介した光誘因応答に関する解析は著しく遅れている。今年度は、構造変化解析に優れたFTIR分光法を用いて、SRI-HtrI複合体の構造変化解析を行った(雑誌論文4)。また、これまで用いてきたSRIが極めて不安定であることから、古細菌、真正細菌で新たなSRI遺伝子を探索し、発現を試みたところ、真正細菌であるSalinibacter ruberから極めて安定なSRIを単離することに成功した(論文投稿中)。このように、誘因応答メカニズムについてもその分子機構を理解できる目処がたってきた。 3その他光受容体解析 イオンポンプであるバクテリオロドプシン(BR)をSRII型へ機能転換した論文(2006年Sudo and Spudich, PNAS)が注目され、機能変換を通じた機能「創出」から蛋白質由来の人工光素子構築を目指している。今年度は、クロライドポンプであるハロロドプシン(HR)からSRIIへの機能変換を試みた(雑誌論文3)。上述の通り誘因レセプターも研究対象と出来る目処がつき、これまで知られているレセプター間での機能改変を行っている。
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