研究課題/領域番号 |
19870011
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研究種目 |
若手研究(スタートアップ)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
植物生理・分子
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
石崎 公庸 京大, 生命科学研究科, 研究員 (00452293)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,125千円 (直接経費: 2,720千円、間接経費: 405千円)
2008年度: 1,755千円 (直接経費: 1,350千円、間接経費: 405千円)
2007年度: 1,370千円 (直接経費: 1,370千円)
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キーワード | 生殖 / 成長相転換 / 環境応答 / 陸上植物 / ゼニゴケ / フィトクロム / 分裂組織 / 光シグナル |
研究概要 |
本研究は、陸上植物における、栄養成長相から生殖成長相への移行の基本プログラムの解明を目的とし、現存する種の中で、陸上植物の祖先に極めて近いと考えられる"苔類ゼニゴケ"をモデルとし研究を行った。ゼニゴケにおいて生殖成長相移行の鍵となる環境因子については近年まで全く手がかりがなかった。近年、我々の研究室において、連続白色光照射に加え、遠赤色光を連続的に照射することにより、実験室条件下において生殖器官が形成されることが判明し、赤色光/遠赤色光の受容体であるフィトクロムが、ゼニゴケの生殖成長相移行に関与する可能性が示唆された。そこで今年度、さらにゼニゴケ生殖生長相移行における赤色光/遠赤色光の影響を検証した。赤色LED光+暗黒の繰り返しパルス(間歇)照射では栄養生長を続けるのに対して、赤色LED光照射後に遠赤色LED光照射+暗黒の繰り返しパルス(間歇)照射より生殖生長相に移行することを観察された。この結果より、赤色光/遠赤色光照射により、その構造を反転させるフィトクロムがゼニゴケ生長相転換制御する重要因子であることが、決定的となった。そこでさらにゼニゴケのフィトクロム遺伝子に着目し、さらに研究を行った。恒常的Pfr型MpPHY遺伝子発現コンストラクトをゼニゴケに導入し、生長相転換制御を観察したところ、野生株で生殖生長相転換が見られる遠赤色光補光条件下においても生殖生長へと移行しないことが分かった。以上の成果より、生理学的な知見と合わせて、ゼニゴケフィトクロムMpPHYによる生殖生長移行制御メカニズムが明らかとなった。
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