研究課題/領域番号 |
19900107
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
矢田 俊文 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 教授 (40200521)
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研究分担者 |
原 直史 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 准教授 (70270931)
堀 健彦 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 准教授 (80313493)
浅倉 有子 上越教育大学, 大学院・学校教育学研究科, 准教授 (70167881)
仁木 宏 大阪市立大学, 大学院・文学研究科, 准教授 (90222182)
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研究期間 (年度) |
2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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キーワード | 日本史 / 中世考古学 / 中世史 / 近世初期 / 文献 / 災害 / 集散地 / 地震 |
研究概要 |
1.14世紀代に漆器の木胎がケヤキからブナヘと転換し、さらに集落内で漆器生産の痕跡が認められなくなることから、この時期にそれまで利用価値のなかった深山のブナ材が漆器の木地に使用され、木地師と塗師の分業体制が成立したことを明確にした。さらに、深山のブナ林の乱伐が15世紀以降頻発する洪水の一因であることを明確にした。 2.安濃津遺跡群(三重県津市)の発掘調査結果により、1498年の明応地震もしくは1707年の宝永地震の津波による堆積土の可能性がある地層の存在を明確にした。 3.従来の研究では摂津のハマグリの生産と販売は今宮(大阪市浪速区)という販売人が集まる地点だけで考えられていたが、天王寺(大阪市天王寺区)に隣接する怜人町遺跡がハマグリの集散地であること、13世紀後半に天王寺とハマグリが深く関連づけて認識されていたことがわかる史料が存在することから、ハマグリの生産と販売は、今宮を中心に考えるのではなく、天王寺を中心に考えるべきであること、また、天王寺と今宮は一体のものとして考えるべきであることを明確にした。 4.蓬左文庫所蔵の遠江国絵図は、正保郷帳の石高と一致することから、従来存在が知られていなかった正保国絵図である可能性が高いことを明らかにした。 5.文書史料により、1707年の宝永地震により土地が隆起したこと、土地の隆起により船が湊に入ることができなくなり遠江の横須賀湊(現在の静岡県掛川市横須賀付近)は湊の機能が低下していったことを明らかにした。 6.遠江正保国絵図など、1707年宝永地震以前の文書・絵図を検討することにより、横須賀湊・中島湊が中世遠江中部低地の中心的湊である可能性があることを明らかにした。また、1707年以前作成の文献・絵図の検討は太平洋と遠江国を結ぶ中世の物資集散地研究の発展につながることを明確にした。
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