研究課題/領域番号 |
19900121
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 奈良大学 |
研究代表者 |
千田 嘉博 奈良大学, 文学部, 准教授 (70226695)
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研究分担者 |
小島 道裕 国立歴史民俗博物館, 研究部, 准教授 (90183805)
玉井 哲雄 国立歴史民俗博物館, 研究部, 教授 (80114297)
藤田 裕嗣 神戸大学, 文学部, 教授 (10181364)
長谷川 孝治 神戸大学, 文学部, 教授 (60124872)
山村 亜希 愛知県立大学, 文学部, 准教授 (50335212)
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研究期間 (年度) |
2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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キーワード | 中世考古学 / 建築史 / 歴史地理学 / 文献史学 / コンピュータグラフィクス / 中世城郭 / 中世都市 / 学融合 / コンピュータグラフィックス |
研究概要 |
本課題の目的は、中世拠点城郭および都市遺跡について考古学・建築史・歴史地理学・文献史学の研究技法を総合化した「学融合」によって明らかにしていく方法を確立することにあった。本年度は、特定領域研究以降の成果をとりまとめ、模索してきた「学融合」を実践するとともに、学界と市民へ成果を還元することを目指した。 そのため「鎌倉シンポジウム・考古学と建築史の対話」を開催し(10月)、武家屋敷、町屋、寺院の各セッションで考古学研究者と建築史研究者がそれぞれ対になって検討・報告を行い、歴史地理学、文献史学の成果を加味して討論することで、鎌倉の都市構造を多視点から分析することを実現した。 議論の成果は報告書として取りまとめるとともに、学融合によって総合的に復元した鎌倉の空間構造の可視的提示として、コンピュータグラフィックスにまとめた。これは研究成果を学会とともにすみやかに市民へ公開することを意識している。 中世の城郭および都市に関する学融合的研究の方法は、こうして関連諸学の対話の手順を明らかにすることで基本を確立することができた。さらにアジアの中での比較研究の実践として、モンゴル国チン・トルゴイ城郭都市遺跡の調査を行って3次元測量図を作成したほか(8月)、国文学との連携として軍記と語り物研究会報告(8月)、東洋史との連携として東方学会報告(11月)、特別研究促進費による関連研究課題と共同した総括シンポジウム「中世総合資料学の実践-間宮海峡から琉球弧-」(1月)等によって議論を深めるとともに成果の公開に努めた。 なおコンピュータグラフィックスでは愛知県長篠城について地元自治体と協力し、小学校の社会科授業での活用を実施した。
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