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ハンセン病療養所の要介護高齢者の摂取食形態と口腔内環境に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19926008
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
研究分野 医学Ⅳ(歯学)
研究機関国立療養所 大島青松園

研究代表者

福家 教子  国立療養所 大島青松園, 厚生労働技官歯科医長

研究期間 (年度) 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
490千円 (直接経費: 490千円)
2007年度: 490千円 (直接経費: 490千円)
キーワード要介護高齢者 / 摂取食形態 / 口腔内細菌叢
研究概要

【研究目的】
要介護高齢者の摂取食形態を調べ,入所者の口腔内細菌叢,口腔水分量および咀嚼機能を摂取食形態別に比較することによって,きちんと形のある普通の食形態の食事をすることの重要性を明らかにする。
【対象】
ハンセン病療養所である大島青松園の入所者102名(平均年齢77.4歳)を対象者とした。
【方法】
1.摂取食形態を普通食,軟食および絶食(非経口栄養剤)に分類して,対象者の食形態を調べた。
2.採血して血清アルブミン量を測定した。
3.滅菌綿棒で口腔粘膜全体を擦過して検体を採取した。その検体を血液寒天培地,チョコレート寒天培地およびカンジダ培地で塗沫培養し,菌量および菌の同定を行った。
4.口腔水分計を用いて口腔内の水分量を測定し,咀嚼力判定ガムを用いて咀嚼能力を調べた。
【結果】
1.入所者の摂取食形態は,普通食78名,軟食19名および絶食5名であり,普通食の摂取者が最も多かった。
2.食形態が普通食から軟食,絶食になるに従って,栄養状態の指標となる血清アルブミン量が減少した。
3.普通食摂取者および軟食摂取者の口腔内からは,口腔内常在菌であるαレンサ球菌およびナイセリアを多く検出した。非経口摂取者の口腔内からは、日和見感染症の原因菌である緑膿菌、セラチアおよびメチシリン耐性黄色ブドウ球菌を多く検出した。また,普通食摂取者に比べて軟食摂取者の口腔内カンジダ菌の検出割合がやや多かった。
4.食形態が普通食から軟食,絶食になるに従って,口腔水分量が減少し,咀嚼能力が低下する傾向があった。
【考察】
より普通の食形態に近い食事を提供することは,入所者に必要栄養量だけでなく「食べる楽しみ」を与え,QOLを向上させることにつながる。さらに,咀嚼による自浄作用や唾液分泌を促し,日和見感染症の原因となる細菌の増殖防止にもなる可能性が示された。

報告書

(1件)
  • 2007 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 大島青松園における歯科衛生士としての口腔ケアの取り組み2007

    • 著者名/発表者名
      岩田 梢、福家教子、松浦香織、宇野富栄、入江悦子、里 友子、山下満徳、濱本和恵、市原新一郎
    • 雑誌名

      第76回瀬戸内集談会 プログラム抄録集

      ページ: 32-32

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [雑誌論文] タデ藍エキスの歯肉炎症に対する効果2007

    • 著者名/発表者名
      畑中加珠、福家教子、松浦香織、妹尾京子、冨山高史、苅田典子、植西悠美、岩城完三、高柴正悟
    • 雑誌名

      日本歯科保存学雑誌 秋季特別号 50

      ページ: 210-210

    • NAID

      10019830886

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [雑誌論文] ハンセン病療養所の入所者における摂取食形態と口腔内カンジダ菌の検出割合との関連2007

    • 著者名/発表者名
      福家教子、松浦香織、工藤値英子、岩田 梢、宇野富栄、入江悦子、里 友子、山下満徳、木村龍二、市原新一郎、高柴正悟
    • 雑誌名

      第61回国立病院総合医学会 講演抄録集

      ページ: 632-632

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

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公開日: 2007-04-01   更新日: 2020-05-15  

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