研究課題/領域番号 |
19F18079
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
植物栄養学・土壌学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
山川 武夫 九州大学, 農学研究院, 准教授 (20220238)
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研究分担者 |
SOE KHIN MYAT 九州大学, 農学研究院, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2019年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | マメ科植物 / 根粒菌 / 共生窒素固定 / リョクトウ / ケツルアズキ / ヒヨコマメ |
研究開始時の研究の概要 |
ミャンマーでは換金作物である各種マメ科植物の増産を目的に,国をあげて取り組んでいる. そこで,我々は持続的農業を可能にする生物的窒素固定と成長促進効果を利用したバイオ肥料の開発を目指し,ミャンマー各地のマメ科作物の栽培地域の土壌から根粒菌を分離し,最終的に生物肥料の製造につながる根粒菌を選抜し,選抜した根粒菌と植物成長促進効果のある放線菌を用いた生物肥料の開発のための基礎データを得ることを目的とする. このためのに,分離した根粒菌の種の同定と窒素固定能力の評価を行い,それぞれのマメ科植物に対し窒素固定能力の高い根粒菌を選抜するとともに植物成長促進効果の高い放線菌との共接種の影響を評価する.
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研究実績の概要 |
ミャンマーにおいて換金作物としてリョクトウ,ケツルアズキとヒヨコマメの3種のマメ科植物は重要であり,これらのマメ科作物の窒素固定を促進する土着の根粒菌の分離と選別を計画した. まず,ミャンマーから各マメ科作物の栽培地域22カ所から土壌をサンプリングし,各々の土壌の懸濁液をサンプリングした地域で栽培されている宿主植物の種子を殺菌後人工培土に播種して接種した.播種・接種後4週間栽培し,形成された根粒から土着の根粒菌110菌株を分離した.分離した根粒菌の属と種を決定するためにPCRで16S rRNAの配列を増幅してシーケンス解析し,日本DNAデータバンクの相同性検索プログラムで検索した.ミャンマーのリョクトウとケツルアズキに形成した根粒菌はBradyrhizobium属に,ヒヨコマメのそれはMesorhizobium属に属していた.これらの結果は,ミャンマーで最初の報告であり国際誌2報で公開した.また,得られた16S rRNAのシークエンス結果をDDBJに登録した.次に分離した根粒菌から窒素固定活性の高い根粒菌をスクリーニングした.純化した根粒菌110菌株を,それぞれの宿主の滅菌種子を殺菌した培地に播種・接種して4週間栽培し,根系のアセチレン還元活性(ARA)を測定した.この接種試験とARAの測定を3回繰り返した.各菌株を接種した個体ごとにアセチレン還元法で窒素固定の活性(ARA活性)を比較した結果から,活性の高い5菌株を選抜した.また,ヒヨコマメ,リョクトウおよびケツルアズキを用いて,選抜した根粒菌株と放線菌の共接種による根粒形成および窒素固定能力の効率を前述と同様に調査した.その結果,リョクトウとケツルアズキのARAを単一接種よりも有意に促進した. 以上のことから本研究で選抜した根粒菌がバイオ肥料生産のために有効に活用できると判断した.
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現在までの達成度 (段落) |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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