研究課題/領域番号 |
19F19347
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
審査区分 |
小区分29020:薄膜および表面界面物性関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
福村 知昭 東北大学, 材料科学高等研究所, 教授 (90333880)
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研究分担者 |
AMRILLAH TAHTA 東北大学, 材料科学高等研究所, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2019-11-08 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2021年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2020年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2019年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
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キーワード | スピントロニクス / 酸化物エレクトロニクス / ホロミウム単酸化物 / 薄膜新材料 / 強磁性体 / エピタキシャル成長 / 走査型トンネル顕微鏡 / 希土類酸化物 / 強磁性 / 希土類単酸化物 / エピタキシャル薄膜 |
研究開始時の研究の概要 |
希土類の単純酸化物は主にセスキ酸化物であり、その希土類イオンは非常に安定な3価である。このセスキ酸化物は絶縁性が高いことで知られている。最近になって、我々のグループは別の希土類の単純酸化物、岩塩構造をもつ希土類単酸化物、の合成に成功し、新物質や初めての単結晶の基礎物性を解明してきた。本研究では、新たな希土類単酸化物を合成する。そして、その単純な岩塩構造を活かして、複数の希土類単純酸化物からなるヘテロエピタキシャル構造を作製し、エキゾチックな物性を創製することを目的とする。
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研究実績の概要 |
前期ランタノイド単酸化物は,約40年前に粉末多結晶として報告されていたが,周期表のガドリニウムからツリウムに至る後期ランタノイド単酸化物は気相のみ存在しており,ごく最近ガドリニウム単酸化物の固相をエピタキシャル薄膜として合成することに成功したばかりである。後期ランタノイド単酸化物は,大きな磁化と高いキュリー温度をもつ強磁性体である可能性がある。ガドリニウム単酸化物は室温に近いキュリー温度をもつ強磁性体であるものの,酸化されやすく,他の後期ランタノイド単酸化物が作製できるか不明であった。今回,岩塩構造ホロミウム単酸化物のエピタキシャル薄膜の作製に成功し,高い電気伝導性をもつ狭ギャップ強磁性半導体で,大きな負の磁気抵抗と異常ホール効果が観測された。キュリー温度は約130ケルビンであり,既存のホロミウムモノカルコゲナイドの中で一番高いキュリー温度をもつ硫化物よりも110ケルビン高い。キュリー温度直下では,他のホロミウム二元化合物でも見られるような単調でないスピン配列に由来すると考えられるメタ磁性的なふるまいを示したが,その温度領域は高いキュリー温度を反映して,他のホロミウム化合物よりもはるかに高かった。また,電子ドーパントとなる酸素欠損量の増大とともに,電気伝導性は増す一方でキュリー温度は低下するという,従来の強磁性半導体のキュリー温度の振る舞いとは相反する傾向が見られた。また,チタン酸ストロンチウム単結晶基板に熱アニールを施し,ストロンチウム単酸化物終端の表面を形成して基板からの酸素拡散を防ぐことで,ユーロピウム単酸化物エピタキシャル薄膜の直接成膜に成功し,走査型トンネル顕微鏡によるユーロピウム単酸化物薄膜表面の原子分解能観察を達成した。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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