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曲線がなす距離空間におけるエネルギー勾配流の構成とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 19F19710
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分外国
審査区分 小区分12020:数理解析学関連
研究機関東北大学

研究代表者

岡部 真也  東北大学, 理学研究科, 准教授 (70435973)

研究分担者 SCHRADER PHILIP  東北大学, 理学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
研究期間 (年度) 2019-11-08 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2021年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2020年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2019年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード幾何学的発展方程式 / 変分法 / 非線形解析学 / 幾何学的高階発展方程式 / Sobolev-勾配流
研究開始時の研究の概要

本研究の概要は, 曲線に対して定まる汎関数に対するより一般の意味での勾配流を構成することである. 曲線に対して定まる汎関数は, 曲線の長さや囲む面積などに加えて, 曲率の二乗を曲線にそって積分した量として定まる弾性エネルギー, その二乗を p 乗へと一般化した p-弾性エネルギー等が挙げられる. これまでの研究では, 函数と函数の積の積分として定まる L2 内積を基準とした L2 勾配流を構成することが主流であった. 本研究では, 函数同士の積の積分に函数の一階微分同士の内積の積分を加えたもので定まる H1 内積や, 二階微分同士の積の積分まで含めた H2 内積の意味での勾配流を構成する.

研究実績の概要

本年度は弾性エネルギーに対するH2勾配流の定常解への完全収束について研究を実施した。L2勾配流の場合には、パラメータの変換など何らかの修正を加えた上でないと定常解への完全収束を示すことができない。その要因の一つとして、完全収束を示す際に必要となる勾配不等式をそういった変換を加えることなく示すことが困難であることが挙げられる。本研究において考察したH2勾配流の場合にはH2(ds)に適当な距離を定義した距離空間が完備となることを利用して、何の変換も加えることなく、勾配不等式を示すことに成功した。この結果を基に定常解への完全収束を証明し、論文として纏め学術誌に投稿中である。
弾性エネルギーに対するH2勾配流の研究は幾何学的汎関数に対する高階Sobolev勾配流を構成せんとする目的の第一歩と位置付けることができる。実際、上記の研究を基盤として、様々な応用を展開している。まず、閉曲線の長さ汎関数に対するH1勾配流に曲線が囲む面積を一定に保つという束縛を付した幾何学的発展方程式を考案した。現在、我々とG. Wheeler氏、V. Wheeler氏との共同研究として研究を継続しているところである。また、弾性エネルギーにメビウス汎関数を加えた汎関数に対するH2勾配流についても研究を展開している。この汎関数に対するL2勾配流については幾つかの研究が既になされているが、3/2階放物型と分類される型の方程式となるため、その解析は容易ではない。本研究は、新しい観点による勾配流を構成することによって、弾性結び目について動的な考察を与えることも目指すものである。
以上のように、当該年度に行なった研究は、幾何学的汎関数に対する高階Sobolev勾配流の研究のきっかけを作るに至った、学術的に価値のあるものであるといえる。

現在までの達成度 (段落)

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(3件)
  • 2021 実績報告書
  • 2020 実績報告書
  • 2019 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2022 2021 その他

すべて 国際共同研究 (2件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件、 招待講演 3件)

  • [国際共同研究] University of Wollongong/The University of Western Australia(オーストラリア)

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [国際共同研究] University of Wollongong(オーストラリア)

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] Convergence of Sobolev gradient trajectories to elastica2022

    • 著者名/発表者名
      岡部真也
    • 学会等名
      名古屋微分方程式研究集会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] Convergence of Sobolev gradient trajectories to elastica2021

    • 著者名/発表者名
      岡部真也
    • 学会等名
      楕円型・放物型微分方程式オンラインセミナー
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] Curve shortening by the gradient of a Sobolev-Riemannian metric2021

    • 著者名/発表者名
      Philip Schrader
    • 学会等名
      The 22nd Northeastern Symposium on Mathematical Analysis
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書 2019 実績報告書
    • 国際学会 / 招待講演

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公開日: 2019-11-29   更新日: 2024-03-26  

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