研究課題/領域番号 |
19F19794
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
千葉 親文 筑波大学, 生命環境系, 教授 (80272152)
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研究分担者 |
ERIKSSON JONAS 筑波大学, 生命環境系, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2019-11-08 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2020年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2019年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
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キーワード | 骨格筋 / マウス / イモリ / 再生 / 脱分化 / リプログラミング / 脱分化因子 |
研究開始時の研究の概要 |
成体イモリは、損壊した骨格筋組織を、筋に付随する衛星細胞(筋幹細胞)からではなく、分化した筋線維(多核の細胞体)そのものから再生する能力がある。この能力の中核となるメカニズムが脱分化(筋線維を単核の細胞体-筋前駆細胞に相当する細胞-に分離すること)である。我々は、ヒトの医療において、外傷や疾患によって損壊した骨格筋組織をイモリのように再生させることを目標に研究を進めている。本共同研究では、イモリとマウスの骨格筋培養系を利用して、ほ乳類筋線維の脱分化に効果的なイモリ脱分化因子(nDF)を同定する。
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研究実績の概要 |
本研究では、ほ乳類の筋線維に脱分化を誘導するイモリ脱分化因子(nDF)を解明するために、1)イモリの筋培養系を用いて、nDFを含むイモリの生体成分を明らかにする、2)マウスの筋培養系を用いてマウス筋線維の脱分化に対するイモリ生体成分の効果を調べる、3)マウス筋線維の脱分化に効果的な因子を同定することを目的に実験を進めた。まず、マウスC2C12培養筋芽細胞から分化誘導した多核の筋管細胞が、成体アカハライモリの血球培養上清に対して単核の細胞に分離する反応(脱分化様反応)を示すことを見出した。このことから、nDFがイモリの血球由来成分に含まれる可能性を考えた。しかし、この実験では、分化誘導により細胞質を共有する真の多核体が形成されたかどうかや、筋管形成に参加できなかった一部の単核細胞が筋管付近に潜んでおり、血球培養上清により遊走と分裂を再開した可能性を否定できなかった。そこで次に、細胞の融合と脱分化様反応をリアルタイムで観察し証明できるC2C12の新たな細胞株を作製した。この細胞株を用いて、まず、本研究計画の根拠となった他研究室の先行研究を追試したが、当初予想に反し、同様の結果は得られなかった。詳細に分析した結果、脱分化様反応は細胞融合直後でないと見られないことが判った。これらの結果から、マウス筋管細胞が示す脱分化様反応と、成体イモリの終分化した筋線維が示す脱分化現象との関連性、およびイモリ血球培養上清のマウス筋管細胞に対する効果とその生理学的意義を見直す必要性が出てきた。イモリの血球培養上清はイモリ自身の筋管にも脱分化様の反応を惹起することから、イモリとマウスに共通するメカニズムが関与する可能性が考えられる。イモリ血球培養上清の因子は真のnDFとは言えないかもしれないが、脱分化様反応のメカニズム解明を進めることで、筋発生や筋再生における新たな知見が得られる可能性がある。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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