研究課題
奨励研究
中学生の読解力(リーディングスキル)の現状を把握し, 中学校社会科における「リーディングスキルテスト(RST)作りに取り組んだ。公立中学校と附属中学校2校でサンプルデータを得, リーディングスキルの違いを数値で明らかにした。また, 本県の学習診断テスト社会科問題過去5年分(香川県進路指導研究部提供)の中から, 「イメージ同定」, 「具体例同定(辞書)」を分類し, 社会科特有の問題を分類, 整理した。そして社会科独自の読解力や思考力を問う問題を作成した。
本研究によって以下の3点の見地が得られたことは社会的意義が大きい。1-学校間でリーディングスキルは大きく異なることが数値として明らかになったこと。2-社会科においては, テスト問題の特徴としてリーディングスキルを育成しやすい分野とそうではない分野にわかれてしまっていること。育成しやすい分野は地理的分野である。3-教師がリーディングスキルを高めることを意図してテスト問題を作ることで, 生徒のリーディングスキルは高まりやすい。