研究課題
奨励研究
本研究ではパインアップルの新たな栽培法を検証するために、パミスサンド(軽石)を用いて2017年より栽培試験を行い、従来行われてきた赤土の酸性土壌での方法と比較を行ってきた。その結果、パミスサンド区は赤土区と比較して、短い栽培期間で大きい果実を収穫できた。植え付け時期によっては、糖度や酸度などの果実特性も赤土区とほぼ同じ値であり、品質の良い大きい果実が、赤土栽培よりも早く収穫できた。このことから、パインアップルの新たな栽培法として、パミスサンド栽培の可能性が示された。
本研究は沖縄本島北部地域の農地で行われているパインアップル栽培を、中・南部地域で、しかも小規模での栽培を可能にするものであり、これまでは困難であった北部地域以外の大学をはじめとする教育機関でのパインアップル栽培教育に活用することができる。さらに、作業環境の改善や高品質なパインアップル生産につながる本研究は、地域農業の活性化、持続的な国内果樹産業の振興や果実の自給率向上といった社会的観点からの意義も大きいと考える。
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