研究成果の概要 |
ワルナスビは防除が困難で牧草地等での繁茂が問題になっている。軟腐病菌はナス科に感染するがイネ科やマメ科には感染しない。ワルナスビが軟腐病に感染すれば牧草地のワルナスビの生育抑制効果が期待される。そこでプランターで栽培したワルナスビに軟腐病菌を散布し, 地下部乾物重を無処理, 除草剤2種と比較した。その結果, 地下部乾物重は軟腐病菌散布と無処理とに有意な差はなく生育抑制効果は認められなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ワルナスビは除草剤を散布しても地下茎から再生する強害雑草として知られている。軟腐病菌はナス科等に感染し土壌に長期間定着する植物細菌病だが, イネ科やマメ科の牧草には感染しない。軟腐病菌を散布することでワルナスビに感染し, 地下茎を枯死させるのならば有用である。しかし試験の結果, 軟腐病菌散布によるワルナスビの生育抑制効果は認められなかった。ワルナスビに対する軟腐病菌の散布試験の報告はなく, 新たな知見となった。
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