研究成果の概要 |
頭頸部領域の放射線治療では, 高度な治療精度の管理が要求される. 下顎位の再現性を確保する目的で放射線治療用口腔装置(以下, OA)は重要で, 本研究では実験用OAを製作し, OAの線量分布をX線CT装置および治療用装置であるリニアックの使用により, OA製作材料の金属酸化物含有の有無やOAの構造が, 口腔内の放射線線量分布に影響している可能性を検討した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
頭頸部領域における放射線治療には, 口腔粘膜炎などの有害事象が高い頻度で発生する. 口腔粘膜炎は放射線治療の完遂率を下げ, 治療効果を低下させる可能性がある. 放射線治療時にOAを使用するが, 線量吸収の高いOAは, 接触する口腔粘膜の有害事象を増悪させる可能性がある. 本研究は, 異なる材料および構造のOAが, 線量分布に与える影響を解析することにより, OAに適した材料や構造の決定ができる.
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