研究成果の概要 |
本研究では, 競技者の視点から撮影した映像を用いて, 高校1年生の陸上競技(ハードル走)の授業を展開し, 新たな運動指導の方法を提案する。具体的には, 競技者視点の映像を学習者が見ることによって, 運動感覚の理解や技能の向上が促されるかについて検討した。結果として多くの生徒は, 競技者視点の映像を見ることで運動感覚や動き方の理解(動作イメージ)が促された。また, 競技者視点の映像を見ることの有効性を認識している生徒ほど, 50mハードル走のタイムの伸び率が高いという相関がみられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果はとして, 多くの生徒は運動競技者の視点からの映像を見ることで, その運動の技術やコツを理解することができるということが明らかとなったことである。従来までは, 運動を客観的な視点から観察することで, その運動の理解を促すという方法がとられてきた。本研究から得られた知見を応用することで, 例えば, 従来の運動観察の方法に加え, 運動競技者の視点からも運動を捉えることで, その運動の多角的な理解(技術的な理解や運動のコツの発見など)を促すことができるのではないかと考えられる。
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