研究課題/領域番号 |
19H00525
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分1:思想、芸術およびその関連分野
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研究機関 | 国際日本文化研究センター |
研究代表者 |
磯前 順一 国際日本文化研究センター, 研究部, 教授 (60232378)
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研究分担者 |
小倉 慈司 国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 教授 (20581101)
苅田 真司 國學院大學, 法学部, 教授 (30251458)
吉田 一彦 名古屋市立大学, 大学院人間文化研究科, 名誉教授 (40230726)
鍾 以江 公立小松大学, 国際文化交流学部, 教授 (40735586)
Pradhan Gouranga 国際日本文化研究センター, 研究部, プロジェクト研究員 (40847224)
久保田 浩 明治学院大学, 国際学部, 教授 (60434205)
山本 昭宏 神戸市外国語大学, 外国語学部, 准教授 (70644996)
寺戸 淳子 国際ファッション専門職大学, 国際ファッション学部, 准教授 (80311249)
岩谷 彩子 京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (90469205)
小田 龍哉 同志社大学, 研究開発推進機構, 嘱託研究員 (90821744)
藤本 憲正 国際日本文化研究センター, 研究部, プロジェクト研究員 (90847203)
上村 静 尚絅学院大学, 総合人間科学系, 教授 (00447319)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
24,570千円 (直接経費: 18,900千円、間接経費: 5,670千円)
2021年度: 8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円)
2020年度: 8,840千円 (直接経費: 6,800千円、間接経費: 2,040千円)
2019年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
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キーワード | 宗教 / 差別 / 聖なるもの / 公共性 / 聖俗論 / 比較宗教史 / 人権と差別 / 被差別部落地域 / 差別の構造 |
研究開始時の研究の概要 |
西洋近代に由来する人権思想の世界的な普及にもかかわらず、当の西洋においても、あるいは日本などの他のさまざまな地域においても、差別(人種差別だけでなく、いじめや戦争、 テロまでを含む)が依然としてなくならないのは、なぜだろうか。本研究では、これまで「聖なるもの」と「俗なるもの」の二分法で説明されてきた「宗教」と「社会」とのありかたの理解を、日本宗教史と世界諸地域の比較宗教史との学問の蓄積からあらたに問いなおし、現代社会における公共性の問題と結びつけて検討する。そのことで、公共空間における差別と聖化の仕組みがあきらかになり、より具体的な公共性のあり方についての議論が可能になることが期待される。
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研究成果の概要 |
平成28~30年度科研基盤(C)「差別から見た日本宗教史再考──社寺と王権に見られる聖と賤の論理」(代表者磯前順一)の成果を踏まえながら、さらに近代国民主権および民主主義の基盤をなす「人権」思想と差別の関係を、日本にとどまらず、欧米やアジア諸国の宗教伝統との関係から比較宗教史的方法を使って考察した。 具体的には、西洋啓蒙思想に基づく人権思想が、その宗教伝統とどのように関係しているのかを、他の地域や時代の宗教伝統と比較・分析することで、激しいさまざまな差別観(人種、宗教、性、社会集団)と人権思想が切り離すことができない関係にあることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
世界の各地域社会固有の宗教伝統に基づいて比較史的な分析を行い、欧米・日本の人権思想の長所と短所を整理しつつ、人権思想と差別観の双方にはさまれる形で成立する各地域の公共性のあり方の特質を検討した。その成果として、比較宗教史的視点から各国の差別と宗教の在り方を検討し、公共圏の成立が排除としての差別との不即不離な関係にあることを明らかにした。特に日本において差別と宗教の関係性を明確化し、大阪の渡辺村や京都の鴨川流域など具体的な地域固有の様相を通して、宗教を通しての差別のあり方を考えることの大切さを明らかにした。
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