研究課題/領域番号 |
19H00528
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分2:文学、言語学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
齋藤 希史 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (80235077)
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研究分担者 |
道坂 昭廣 京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (20209795)
金沢 英之 北海道大学, 文学研究院, 教授 (00302828)
徳盛 誠 東京大学, 大学院総合文化研究科, 講師 (00272469)
田村 隆 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (70432896)
馬場 小百合 帝京大学, 文学部, 助教 (30823174)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
45,240千円 (直接経費: 34,800千円、間接経費: 10,440千円)
2023年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2022年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
2021年度: 9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
2020年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
2019年度: 11,960千円 (直接経費: 9,200千円、間接経費: 2,760千円)
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キーワード | 東アジア古典学 / 文字世界 / 書記表現 / 漢字文 / 書記表記 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、漢字文の読み書きを軸として中国大陸・朝鮮半島・日本列島・インドシナ半島北部などに形成された「東アジア古典世界」について、文字による読み書きの世界が生成する局面もしくは境界すなわち「文字世界のフロンティア」に視点をおき、仮名文やハングル文など、漢字文以外の書記表現も含めた多様な事象を検討しつつ、文字世界の構造と生成のメカニズムを明らかにする。さらに、研究の国際的な共同討議と次代研究者育成をともに視野に入れたセミナー等の開催やテキストブックの作成によって「東アジア古典学」の方法を可視化し、国際協働と次世代継承が可能な研究領域として継続発展させる。
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研究実績の概要 |
本研究は、漢字文の読み書きを軸として中国大陸・朝鮮半島・日本列島・インドシナ半島北部などに形成された「東アジア古典世界」について、文字による読み書きの世界が生成する局面もしくは境界すなわち「文字世界のフロンティア」に視点をおき、文字世界の構造と生成のメカニズムを明らかにする「東アジア古典学」をを国際協働によって推進し、また、次世代への継承のための研究拠点形成として、研究方法のセミナーやワークショップを継続的に開催し、関連文献やデータの整備を行なった。今年度前半は引き続き新型コロナウイルス感染症流行の影響を受け、対面でのセミナーやワークショップを開催することが出来ず、オンラインでの開催となったが、①最新の成果を研究方法の実践へと結びつけるセミナーや次世代研究者の発表と討議を中心としたワークショップ等を総計6回開催、②それにもとづいた論文・著書の発刊、③日本の漢字文を学ぶための英語教材のドラフト作成の継続によって、困難な状況の中で研究の足固めを行ない、④また国際協働の一つとして以前は海外の大学と共催のセミナーを北京大学で2回、台湾大学で2回の総計4回開催することができた。とりわけ、今年度は対面講義の再開及び海外渡航規制の緩和をうけ、国内で2回のハイブリッド式セミナーを開催、海外で1回の対面式セミナーを開催することが出来た。尚、前半においてはセミナー開催の方法にオンラインを選択したため、旅費として組んでいた予算を節約することができた。 但し、研究計画に挙げた慶應大学斯道文庫の協力のもとに行う書誌学実習及びカリフォルニア大学ロサンゼルス校との協力のもとに国内外の研究者と大学院生の参加による「東アジア古典学」集中セミナーは、事業の性質上対面が必須であったため、ぎりぎりまで実施の可能性を探ったが、最終的に時期尚早と判断し、次年度へと繰り越すことにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究では国際協働とワークショップやセミナーの開催が研究遂行の中心的方法であったため、新型コロナウイルス感染症の流行を受け、海外への渡航を始め、国内外の大学でのセミナーやワークショップの開催の中止を余儀なくされていたが、社会全体がオンライン環境に慣れてきたこともあって、開催方法をオンライン中心に切り替えることで本年度からは安定的に研究活動を行うことができた。また、本年度後半にあっては対面でのセミナー開催を再開することができ、分担者それぞれの研究活動も着実に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
今年度後半から対面式のセミナーの開催を再開することが出来た。次年度以降のより一層の緩和を見据えて、対面でなくては行えないワークショップの開催の準備を進めたい。また、海外渡航規制も緩和される見通しであることから、現地に赴いての海外協働のセミナーやワークショップの開催を再開する。一方で、国内セミナー開催の方法については対面式に戻していくと同時に、オンラインの利点を生かし遠方や海外の研究者にも参加頂けるようにハイブリッド式も取り入れることを検討したい。また、最終取りまとめに向けて、今年度はこれまでの活動を総括する観点による研究集会を開催したい。
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