研究課題/領域番号 |
19H00577
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分6:政治学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
藤原 帰一 東京大学, 未来ビジョン研究センター, 教授 (90173484)
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研究分担者 |
城山 英明 東京大学, 大学院公共政策学連携研究部・教育部, 教授 (40216205)
ヘン イークァン 東京大学, 大学院公共政策学連携研究部・教育部, 教授 (80780618)
ORSI ROBERTO 東京大学, 大学院公共政策学連携研究部・教育部, 特任准教授 (70838127)
和田 毅 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (20534382)
錦田 愛子 慶應義塾大学, 法学部(三田), 准教授 (70451979)
華井 和代 東京大学, 未来ビジョン研究センター, 講師 (10768013)
HUSSAIN NAZIA 東京大学, 未来ビジョン研究センター, 特任助教 (30837860)
中溝 和弥 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (90596793)
竹中 千春 立教大学, 法学部, 教授 (40126115)
清水 展 関西大学, 政策創造学部, 特別任用教授 (70126085)
杉山 昌広 東京大学, 未来ビジョン研究センター, 准教授 (20503428)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2021年度)
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配分額 *注記 |
44,850千円 (直接経費: 34,500千円、間接経費: 10,350千円)
2021年度: 12,610千円 (直接経費: 9,700千円、間接経費: 2,910千円)
2020年度: 14,170千円 (直接経費: 10,900千円、間接経費: 3,270千円)
2019年度: 18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
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キーワード | 気候変動安全保障 / 気候変動レジリアンス / グローバル・ガバナンス論 / 持続可能な開発目標(SDGs) / 水資源 / 持続可能な開発目標(SDGs) |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、水資源を焦点に、グローバル・サウスの地域・国々の事例を取り上げ、気候変動による自然の衝撃が社会と政治にどのようなストレスをもたらすか、また、いかなる過程を経て社会の不安定化、資源獲得競争、国家の動揺、武力紛争、難民・移民などの現象を引き起こす原因となるのかを問い、気候変動政治のメカニズムを解明する。同時に、自然の脅威を前に国際社会、国家、草の根社会がいかなる緩和と適応を行うかを考察し、気候変動レジリアンスの仮説を提示する。さらに、気候変動安全保障を中核とする新しい安全保障論と、国連持続可能な開発目標(SDGs)とを連携させたグローバル・ガバナンス論を論じ、政策的検討を試みる。
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研究実績の概要 |
本研究は、気候変動と水資源をめぐる国際政治のネクサスを以下の3 段階で検討する。第1 に、気候変動による自然の衝撃がいかなる過程を経て社会の不安定化を引き起こす原因となるのかを問い、気候変動政治のメカニズムを解明する。第2 に、自然の脅威を前に国際社会、国家、草の根社会がいかなる緩和と適応を行うかを考察し、気候変動レジリエンスの仮説を提示する。第3 に、気候変動安全保障を中核とする新しい安全保障論と、国連の持続可能な開発目標(SDGs)とを連携させたグローバル・ガバナンス論を論じ、政策的検討を試みる。 2019年度は、研究実施計画に従って以下の研究調査を進めた。マクロ研究班は資料調査・統計調査として、リスクマネジメントの観点から気候変動をとらえる国際動向およびEU諸国と日本およびシンガポールを事例として各国の対応策の現状を分析した。メソ研究班は、水紛争に関するデータベースを分析および、中東、南アジア、アフリカ、ラテンアメリカを対象とする地域研究の観点からの既存研究分析を行ったうえで、政府機関の担当者への聞き取り調査およびウガンダの難民定住地での訪問調査を行った。ミクロ研究班は、南アジアおよび東南アジアでの住民の水資源利用に注目し、フィリピンのマニラ首都圏の貧困世帯を対象として水供給に関する聞き取り調査を実施した。各班による調査研究の進捗に基づいて、7月と10月の定例研究会で情報共有と議論を行った。また、11月24日に公開研究会を開催し、外部の研究者との議論を行った。 研究の成果は、日本国際政治学会、International Convention of Asia Scholars(ICAS)、American Political Science Associationなどの国内外の学会で発表したほか、ジャーナル論文として学術誌に掲載した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
資料調査・統計調査は計画通りに実施している。フィリピンおよびウガンダでの現地調査は当初の予定を上回る規模で、有意義な調査結果が得られた。一方で、新型コロナウイルス感染拡大の影響によって2020年3月に予定していた海外調査が延期となり、研究手法の変更が必要になった。 統計データを中心とする分析、および、オンラインでの聞き取り調査や現地カウンターパートを通じての調査に変更して調査研究を継続している。
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今後の研究の推進方策 |
2020年度は、新型コロナウイルスのさらなる感染拡大により、海外渡航および専門家の日本への招へいができなくなった。一方で、オンラインでの聞き取り調査や、現地カウンターパートを通じての調査、オンラインでの公開研究会を実施する新たな研究環境が整い、研究手法を変更して、研究目的の達成に向かう調査研究を推進できている。 当面は海外渡航ができないことを前提として、引き続き新たな手法での調査研究を継続する。
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