研究課題/領域番号 |
19H00579
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分6:政治学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
田村 哲樹 名古屋大学, 法学研究科, 教授 (30313985)
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研究分担者 |
千葉 眞 国際基督教大学, 教養学部, 名誉教授 (10171943)
加藤 雅俊 立命館大学, 産業社会学部, 准教授 (10543514)
藤田 菜々子 名古屋市立大学, 大学院経済学研究科, 教授 (20438196)
武田 宏子 名古屋大学, 法学研究科, 教授 (20622814)
杉田 敦 法政大学, 法学部, 教授 (30154470)
森川 輝一 京都大学, 法学研究科, 教授 (40340286)
五野井 郁夫 高千穂大学, 経営学部, 教授 (50586310)
乙部 延剛 大阪大学, 大学院法学研究科, 教授 (50713476)
齋藤 純一 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (60205648)
吉田 徹 同志社大学, 政策学部, 教授 (60431300)
中田 瑞穂 明治学院大学, 国際学部, 教授 (70386506)
山崎 望 駒澤大学, 法学部, 教授 (90459016)
高橋 良輔 青山学院大学, 地球社会共生学部, 教授 (70457456)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
43,420千円 (直接経費: 33,400千円、間接経費: 10,020千円)
2023年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
2022年度: 9,750千円 (直接経費: 7,500千円、間接経費: 2,250千円)
2021年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
2020年度: 10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
2019年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
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キーワード | 民主主義 / 資本主義 / 政治理論 / 比較政治 / 熟議民主主義 / 両立可能性 / 資本主義と民主主義 / 自由民主主義 / 民主主義理論 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、資本主義と民主主義は今後も両立可能なのか、もし両立可能だとすればどのような形でなのか、というテーマを探究する。これは大きな問題であり、かつての社会科学あるいは政治学の主題の一つだったが、次第に顧みられなくなった。本研究は、このテーマそのものを今日的状況を踏まえつつ復興するとともに、両立可能性と不可能性のあり得る複数のシナリオを政治理論的に解明する。そして、この作業を通じて、「経験的事象に根差した政治理論」研究の新たなモデルの提示を目指す。
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研究実績の概要 |
本年度も、なおも新型コロナウィルスの流行が継続した中での研究となった。そのため、研究活動は、引き続きオンラインを中心としたものとなった。気候変動と民主主義の関係についての研究会では、ゲストスピーカーによる講演に基づき、抽選型の熟議民主主義の制度の役割と意義について議論した。資本主義と民主主義の新たな関係を展望するために、柄谷行人の「交換様式」論とネグリ/ハートのアセンブリ論について学び検討する研究会も開催した。また、政治理論家のラッセ・トマセン氏(ロンドン大学クイーン・メアリー校)を招いての国際シンポジウム・セミナーを共催し、政治理論・民主主義理論の国際的動向の摂取と意見交換を行った。さらに、分担研究者が報告する、日本のポピュリズムおよびスウェーデンの福祉国家と経済学についての研究会、および、山崎望編『民主主義に未来はあるのか?』の合評会を共催して、「資本主義と民主主義」に関する様々な研究動向を研究メンバー間で共有することを目指した。 これらに加えて、2022年8月に千葉眞『資本主義・民主主義・エコロジー』の合評会を公開で開催し、シェルドン・ウォリンらの政治理論の可能性や、エコロジー・環境と関連付けた場合の民主主義のあり方について議論した。また、10月には日本政治学会の分科会「『資本主義と民主主義の両立可能性』の再検討」を企画し、政治理論、政治思想史、比較政治学の各分野からのこのテーマに関するアプローチについて理解を深めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
4年目となる今年度は、全体研究会と共催の研究会・合評会とを年間を通して開催し、また、比較的大きな企画として、8月の公開合評会と研究メンバーによる日本政治学会分科会の企画・報告とを行うことができた。これらを通じて、研究メンバーの間での研究課題をめぐる議論の深化と知見の蓄積を図ることができた。なおも新型コロナウィルスの流行は続いたものの、いくつかの機会を対面(ハイブリッド)にできたことで、こうした深化と蓄積の効果が増したと思われる。 さらに、この間実施が難しかった海外渡航が可能になりつつある中で、メンバーの間で、次年度に向けて国際的な研究活動への機運も高まった。 以上のことから、本研究課題は、昨年度までのややおくれている状態を脱して、おおむね順調に進展するようになったと考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度となるため、研究成果の取りまとめのための研究会を数回開催する。また、新型コロナウィルス対策の変更により、海外渡航も行いやすくなると推測されるため、国際学会等での報告も、これまでよりも積極的に行っていく。
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